乙 女 ゲ ー ム 日 和

乙女ゲームの感想をつらつらと……書くかもしれないし書かないかもしれない。

遙かなる時空の中で7【感想】

“ならば、そなたが乱世を鎮めてみせよ”


主人公は山の中の神社の娘として育った、現代の女子高生。
ある日、実家近くで怨霊に襲われたところを、駆けつけた若者に助けられる。 真田幸村と名乗るその若者は、時代劇のような甲冑を身にまとっていた。
次々と姿を現す、戦装束の男性たち。 山中の怨霊は増え続け、ついには町につながる唯一のトンネルまでも塞いでしまう。
その原因は異世界の龍脈の乱れ。
異なるふたつの時空がつながり、幸村たちの暮らす異世界から現代へ、怨霊が流れ込んでいるのだという。
事態を解決するため、主人公は幸村たちとともに異世界・戦国へ向かうことに。 そこでは戦乱が続いて龍脈が乱れ、天下は荒れ果てていた。
かつて信長の居城だった安土城の跡を訪れた主人公は、 自分が信長の娘であり、この城で育ったことを思い出す。
父・織田信長が残した最後の言葉を胸に、 少女は怨霊はびこる乱世を駆けていく――

 引用元:遙かなる時空の中で7 公式サイト | その恋は、運命を越える。

 

こちら先日プレイし終えた、遙かなる時空の中で7のあらすじです。

ということで、今回は遙かなる時空の中で7の感想を綴ってきます。

 

長く愛され続けている遙かシリーズですが、私は過去作品は遙かなる時空の中で3のみプレイ済み。(6もソフトは手元にあるので、後々プレイしたい)

 

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遙かシリーズ20周年作品らしく、過去作品の出来事を随所に混じえつつといった感じでした。残念ながら私は3のみプレイなので、過去のナンバリングの話だなぁと思いつつも、分からないことが多かったけど、この手の小ネタは長く遙かシリーズを愛してきた人には喜ばれると思うし、そうでない人も、過去作に興味を持てると思うので良いと思う。シリーズものの強み。小ネタも特に無理やり入れこまれいたような違和感もなかったので上手かった。

共通ルートで攻略対象一人に絞ってイベントを追いかけても、最初は12時間程はかかる。私は攻略サイトを頼りにしつつ共通セーブを作る為に全員のイベントを起こしたので、初回は19時間かかりました。共通ルートを終えた時点で、スタッフロールが流れるので、分かりやすく共通ルートと個別ルートの二部編成になってる。

ラストに攻略した3人だけは、共通セーブを使わずに最初からやり直したんだけど、絆が高い八葉との差分がそこそこあったので、少し惜しいことをしたかなという気持ちはあった。気力があるなら、共通セーブを作らずに1人ずつ攻略する方がいいかも。

 

あとはシステムについて。今回はかなり気軽に令和と乱世を行き来することが可能なので、びっくり。あと令和の物を気軽に乱世に持って行く。八葉たちが個人的に堪能する分にはあまり思わないけど、とあるルートで令和の文明の機器を戦に用いたのはダメじゃないのか?とは思ってしまった。過ぎた文明を与えてはダメ。(個人の見解)令和からアイテムを持っていかないと起こせないイベントもあったりするので、その辺はシステムが上手く合わさっていて良かったと思う。

戦闘については、最初から術が使えるのでかなり楽。大明王と四神から授かる術だけは絆上げが必要だけど、しっかり編成時の配置を考えておけば絆は上がってるし、絆上げるためのアイテムもあるので楽。3の時はもっと八葉同士の絆が上がりにくくてキツかった記憶がある。初めての遙かシリーズで私が攻略下手なだけだったかもしれないけど。

ストーリー上の戦闘も二周目からはスキップが可能でサクッと進みます。と言いたいところだけどそうでもなかった。令和の世と行き来をするために龍穴に五行の札を捧げる必要があるのだけど、この五行の札が戦闘でしか手に入らない上に、ストーリー上のスキップされた戦闘では札が手に入らない。おかげで結局はマップ上で戦闘する事になる。しかも招霊を使うと属性がランダムだから、足りない札の属性を狙って戦闘するってことが出来ないし、マップ上を移動して目当ての属性と戦闘しようと思っても、そもそもマップ上に現れる怨霊もランダムなので、目当ての属性がいなかったりする。どうせなら戦闘をスキップしても札だけは欲しかった。スキップ出来なかった一周目には、札が足りなくて足止めされるという事はなかったので。とはいえ、不満点はここくらい。あとは本当に楽しくプレイ出来た。

 

攻略順については、最後は真田幸村にしようということと、大和くんは気になるキャラだったので後に回したくて、この2人を除いたあみだくじを作ってもらって、一人目は黒田長政様に決定。

ということで、白虎(長政・兼続)→玄武(宗矩・阿国)→朱雀(武蔵・大和)→青龍(五月・幸村)の順でプレイしていきました。

天と地がかなり対比で描かれていたりしたので、四神ごとにプレイするのは正解だった気がする。

では、それぞれ個別の感想に移ります。ここから下はネタバレ含むし、ものすごく長いです。攻略対象による感想の長さのバラツキはご愛嬌ということで。

 

 

黒田長政

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このルートは長政様がかっこいい!の一言に尽きる最高のルートです。初手に長政様ルートを選ぶのは大正解だけど、もれなく雛鳥のごとく長政様のかっこよさを刷り込まれる。私がそうだった。どのルート行っても「長政様かっこいい!」と思ってた。

共通ルートの序盤から人の上に立つ者としての覚悟を問いかけてくるうちの一人。(もう1人は言わずもがな、同じ白虎の兼続さん)

危険だとしても、成すべきことのために八葉を危険に向かわせることが出来るのか、これが長政様の【上に立ち命を預かる者としての覚悟】なんですが、この覚悟を長政様自身から見せられる。だからこの男かっこいいのよ。

前田利家が亡くなった夜、南蛮怨霊に長政様率いる軍が足止めをくらった時に、南蛮怨霊を一網打尽にするために、危険な作戦でも部下に的確に指示を出すし、怯える部下の士気を上げることも出来る。怖気付き逃げ出そうとした部下を、急所を外しつつも撃つ場面もあるんだけど、一見非道にも見えるこの行為も、たった1人の行動で軍にいる全員の命を危険に晒すこと避ける為なんですよ。一軍を率いて命を預かり戦う長政様がかっこいい。

「お前の覚悟に 俺も覚悟を持って答えてやろう」

「お前のために戦うことが誉であると この俺に思わせてくれるな?」

と、しっかり神子としての七緒の行動や覚悟を見ていて、言葉で伝えてくれるところも好きだった。この言葉のチョイスと言い方が好き。そしてちゃんと体を張って七緒を庇うシーンもあって、有言実行の男だった。そりゃ好きになる。

七つの童女とからかっていたのに、いつの間にか七緒の事を大切に想い、「このまま、馬に乗って お前とどこまでも走っていけたら」って考えを口にするイベントも好き。

あととても大事なシーンだけど、共通ルートの最後の方に、

「お前とて、俺との間に何も感じていなかったとは言わせない」

「願っても叶わないことはある

人は自分以外のものにはなれない」

「だから、俺はこれ以上、何も言わない

お前もその想いには気づかなかったことにして眠らせておけ」

と伝えるのが好きすぎた。幼い子供ではないからこそ、お互いの間にある想いを全て口にすることはなく察していて、それでも黒田家と織田家は後々敵対するであろう立場のために口を噤むという、この絶妙な切なさが本当に良すぎる。乱世を舞台とした乙女ゲームでは絶対に見たいものが、立場の違いによるこれだと思う。(個人の見解です)(幼い子供ではない書いたけど、七緒は恋愛面において成熟はしていないと思う)

個別ルートに入ると、かっこいい長政様と同じくらい、ふわラテの主張が激しい。びっくりする。ネスレとのタイアップらしいけど、なぜ個別ルートでここまでゴリ押ししてきたんだ?って思うくらい出てくる。

しかも長政様にチョコレートをあげると、甘すぎて好みじゃないみたいな反応をされる。ふわラテも大概甘いのに?長政様の嗜好どうなってるんですか?ってなった。

 

長政様のセリフで好きなのは他にもあって

「人は生まれを選べない。

己の生まれた場所で必死にあがき、少しでも ましな未来を掴み取るしかない。」

これなんですが、このセリフを七緒を抱きしめながら伝えた長政様の掴み取った未来。それが徳川家康の養子となった七緒を正室として迎えること。自分の生まれた場所で文句無しに七緒をかっさらっていくというのは、あまりにもかっこよすぎる。

晴れて結ばれた2人のエピローグで、八葉の皆から七緒の元に届く文にヤキモチを妬いている長政様は、さすがに可愛すぎた。かっこいいのに、ラストにこんな可愛い所見せてくるなんてずるすぎる。

ちなみに最後のスチルではコーヒーを飲んでいて、ふわラテだぁとなりました。最後までふわラテの圧を感じる。

 

 

直江兼続

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兼続さん、現代マップで質問できる時に、苦手なものを聞くと、夏が寒かったり冬が暑かったりと返ってくるから、あぁのらりくらりと流されたなって思ってたのに、いざ兼続さんとのイベントを起こしていくと、理由が作物が育たないからということが分かってびっくりした。民が飢えずに済む世界を切に願ってることが時間差で伝わってきてしまった。この辺りで好感度が上がる。

誘われたお茶会で、兼続さんへの嫌がらせにより微妙になった空気を角を立てずに納めてくれた上に、寒くても育つじゃがいもの種を貰って、兼続さんにとって七緒が唯一無二の女神のようになってしまうのは当たり前すぎる。

俺を口説いてみせなと言っていた男が、まんまと陥落させられ、あんな勝負など挑まなければよかったって顔を曇らせて言うのは最高だった。こんなん乙女ゲームのルートとして、推しとか関係なく最高におもしろいですからね。

「この世界でがむしゃらに未来を切り開いていく人間としての君が欲しい」

って言葉も好き。兼続さんにとって神子だし、救われたところも沢山あって、でも七緒に惹かれた所は頑固だったり無鉄砲だったり、そんな所に愛嬌を感じていて、人間としての七緒に恋をしているのが良すぎる。

ただでさえ共通ルートの終わりにエンディングを迎えた気持ちになってしまうこの作品で、個別ルートに入る前に2人が結ばれるので本当に共通ルートがハッピーエンドでいいじゃん!となった。兼続さんルートを初っ端にプレイした人は共通ルート後のスタッフロールをエンディングだと勘違いしても仕方ないと思う。あと兼続さんとのことを報告した時に大和くんが「このおっさんと?」って言うところでめちゃめちゃ笑った。大和くんちょいちょい兼続さんのことをおっさん扱いする。

共通ルートの最後に、お互いの気持ちを知りつつも口を噤む長政様と、立場等を理解した上で気持ちを伝える兼続さんで、良い対比でした。そしてこの時、既にハッピーエンドじゃん♪と浮かれていた私はまだ知らない。個別ルートに待ち受ける悲惨な運命を……………。

個別ルートに関しては、実を言うと何を話そうとしても石田三成の事ばかりになってしまう。いいですか?いいよ。ありがとうございます。

三成が関ヶ原から佐和山城に逃げる時に、まだ生きることを選んだ理由が故郷であり家族であることに、かなり心が苦しくなった。

「父と……母と……

ぐずで、泣き虫な俺の弟……

もう面影もさだかではないのに」

「一一会いたいと思ってしまうのは……

我ながら未練だな」

泣いてしまう。時を越えなくても会える距離に弟が居るんだ!会ってくれよ!と私の心が泣き叫んでた。

大垣城に戻った後の兼続さんとの会話も良かった。

三成「いくら友として情があつくても、忠義を忘れるような奴を俺は認めない」

兼続「俺の心の半分は北の戦場にある それは確かだ

だが、もう半分はここから離れられない 心がちぎれそうだ」

三成「なら、心を半分置いてちぎれた痛みを抱えていけ」

関ヶ原の戦いにて敗走し、残された時間はあとわずかと分かっていて、最後まで友である兼続さんを思って背中を押す三成も、三成の最期を察して正気を失ってしまったり、心がちぎれる兼続さん。涙が出てくる。兼続さん、自分の腹から玉を取り出して、三成に渡せば現代に…みたいに言うんですよ。普段は冷静な人だからこそ、この正気の失い方に二人の間にある昔からの絆を感じて苦しくなる。

そしてこの後、三成はカピタンに無惨に殺されてしまいます。石田三成はこんな死に方していい人間じゃない!と、カピタンに対する憎しみが2人目攻略の時点で限界点まで来た。更に双子の兄が死んだことを察して、衰弱していく五月兄さん。辛すぎる。このルートだけ惨さが段違いだった。

兼続さんや幸村が、三成を酷い殺され方をされて仇討ちを望むのは勿論なんだけど、長政様も三成のこと自体は敵でありつつも評価していて、こんな最期を迎えるべき男じゃないってカピタン討伐に加わってくれる所が好き。

歴史上に名を残すような偉人たちの、それぞれの信念のための敵味方はそれぞれあっても、評価するべき所はしっかり評価して、払うべき敬意は払っているところ。すごくかっこよくて好き。

最後くらいは兼続さんのお話に戻ります。稲穂が一面になっている場所でのエピローグでの兼続さん。

「君を地上につなぎとめるためなら

なんでもしよう

天に還るための羽衣を隠し一一」

「代わりに、この地上で考えられる

最高の幸せを君に贈ろう」

七緒に対して、人ならざるものを感じていて、人の世が七緒の居場所では無いかもと思いつつも、七緒を失うことに耐えられないからと、羽衣を隠す兼続さんは、あまりにも理解ができすぎる。兼続さんは罪悪感を感じず、羽衣を隠すことが出来るし、本気で自分の隣で幸せにすると言えるタイプの人。分かる。ラストのスチルが一面の稲穂でのシーンだったのも、民が飢えずに暮らしていける世を夢見ていて、そんな兼続さんにとっては、正に桃源郷のような光景のはずなので、場所のチョイスもとても良かった。

ちなみに兼続さんルートでは和歌などの教養を求められる選択肢があって、教養がない私は何も分からなかったです。悔しい。乙女ゲームを楽しむには教養が必要。

 

 

柳生宗矩

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共通ルートの最後、現代へ帰る手段を絶たれた七緒への宗矩さんの言葉が

「ここでも……花は咲き、鳥は歌う

美しいものはある」

「お前を愛する者もいる一一そう悲しむな」

って、既にかなり七緒の事を愛しているのが伝わってきた。しかもめちゃめちゃ優しい表情で伝えてくるのですき。

今までは柳生復興のために、大府様に仕えて任務を淡々とこなしてきたであろう宗矩さんが

「もう傷つく者が現れぬように……静謐の世を創る力となりたい」

「虐げられる者のいない

鬼の一族も人間も誰もが静かに暮らし、笑う……」

「そんな世を俺は見たい」

と自分の未来の願いを口にしてくれるシーンが良かった。しかもこうやって明るい希望を言葉にできるのは七緒がそばに居てくれるからだと伝えてくれるので更に好きになる。

宗矩さんから七緒宛の手紙を、七緒は読むことが出来なかったので、武蔵くんに頼んで読んでもらうんだけど、長政様も兄さんも大和も阿国さんもいる所でのすごく甘い言葉を綴った手紙の音読をする武蔵くん。それを聞かされる八葉の面々。宗矩さんからの手紙にトキメキ、想いを馳せる七緒。絵面がおもしろすぎる。

そして公開処刑のようになってしまって宗矩さんが可哀想だよ!と思っていたんだけど、進めていくと宗矩さんがとってもとっても甘いことに気付く。遙か7にこれだけ甘いルートがあるとは思わなくてびっくりしたくらい。なので、宗矩さんは手紙をみんなの前で武蔵くんが音読したと聞いても「そうか」で終わりそう。それよりも自分の言葉が、きちんと七緒の元に届いているかの方が重要そう。

久しぶりの再会の時にも、かなり甘い言葉と共に再会を喜んでくれるんだけど、その時に大和くんが「その感動の再会、いつまで続く?見てるこっちが恥ずかしいんだけど」と至極真っ当なことを言ってくれる。なんだかとても安心する。

人間への復讐を企てて、行動し続けてきたターラがついに神子と八葉に負けて、亡くなるシーンもとても良かった。「お前は、かつて気高い鬼だった。それを忘れ、荒ぶる魂のまま修羅をさまよわせるものか」と、恨みだけを切り離してくれる宗矩さんかっこよすぎました。しかもこの後の「お前の弔いは俺に委ねろ。棺には、お前の足に合う草履を贈る……もう脱げないように」と伝える宗矩さんに「…………草履なら、これでいいわ」昔、逃げる時に宗矩から貰った草履を取り出すターラを見て胸が苦しくなった。宗矩さんがしたことは無駄なことではなかったと、ターラの口から最後に伝えられるの良かったな。

怨霊を全て浄化するために、龍神の力を使い龍神に取り込まれた七緒。修行に励み、鍛え抜いた剣で七緒を取り戻すのはさすが宗矩さんでした。そして宗矩さんは数々の功績によって柳生復興も叶え、かなり安心安定の地位を築いているので将来安泰だなってかんじだった。

最後の七緒の言葉に、山桜の方が好きって返す宗矩さん良すぎませんか。山桜って七緒の事だと思うんだけど、普段はびっくりするほど直球に好意を伝えてくるのに、こんな返し方でも好意を伝えてくるの本当にずるい。しかもすっごく優しい表情で伝えてくる。一見、冷たそうな人の優しい声や表情はたまらないものがある。

エピローグ、お日様や宗矩さんの温かさに幸せを感じてうたた寝をする七緒が、なんだか地に足が着いていない感じがして、まだ人に戻りきってないような感じだった。

 

 

阿国

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今までのルートは切なさや立場の違いによる離れ離れ等はありつつも、基本的にはすごく楽しい気分でプレイ出来ていたけど、このルートはそんな浮かれながら出来る物語ではなかった。

【復興】に関して、かなり宗矩さんとの対比を感じたルートでした。2人の選ぶ道が全く違うものなので。あと、今までプレイした3人がかなり将来安泰な上に、それぞれの信念や、やるべき事を明確にしている人達だったので、なんとも言えない物足りなさを感じつつのプレイになってしまった。これに関しては攻略順の罪。まぁ攻略順に悔いは無いですけど。

阿国さんの正体はもちろん男で、七緒がなお姫だった頃の許嫁である明智光慶だったのは、ちょっと胸が踊りました。唯一のなお姫だった頃の七緒と関わりのある攻略対象だったので。

阿国さんルートは共通セーブからプレイしたから、実は後から共通ルートをやり直した時に気付いたことが多々あって、例えば天野家での七緒との初対面の時に阿国さんは七緒を見て「……姫?」って言ってて驚いた。みんなも面影があると言っていたけど、許嫁だった阿国さんが真っ先に、その言葉が出るくらいなんだなって思った。あとは七緒が龍神の神子として、時を超えて乱世に行くかどうかという話の時も、だいたい阿国さんは反対していて、姫だと気付いていて、乱世から時を超えて令和の世で幸せに穏やかに暮らしているならば、その幸せを手放さずに済むことを望んでいたのかなって思った。阿国さん自身は明智家の復興を望んでいなくても、それを(死人とはいえ)周りから望まれているからこそ、七緒がやりたくないならばって気持ちもあったんだろうなと。

歴史に明るくない私ですらも、明智家の復興なんて夢のまた夢だと思う。でも燃やされた坂本城から逃げる時の言葉に囚われ、毎夜悪夢を見続けているというのは、かなり重いな…となったし、この悪夢から逃れる方法なんて、明智家の復興か全てを忘れることでしか無理じゃないかなって思ったくらい。だからここで、その悪夢を昇華するために、姉のガラシャさんと出会い、ガラシャさんが生きる為に尽力するということは必要な事だったんだろうなって思う。既に阿国として生きているけれど、明智光慶として求められる事から逃げることも向き合うこともしていなかった中で、七緒からの言葉で救われた阿国さんが、ただ生きて欲しいとガラシャさんを救う。やっぱり必要なことだった。同じ境遇の人を肯定することで、自分もまた自分で肯定できるので。

そしてラスボスが明智光秀明智光秀を【阿国】として討つことで、本当に新たな人生へと歩みはじめることが出来たんだと思う。

本当になかなか苦しいルートだった。そして難しい。時代を考えると、長政様のように【家のために尽くすことを決めている】という事が、かっこよく見えるし、多くの人が家のために生きている。その中で戦国の世に生まれながらも時を超え、現代の価値観を持った七緒によって、新たな生き方や価値観を示される、そこに希望を見出すルート。それぞれにきちんとハッピーエンドがあるからこそ、正解も不正解もないのだと示してるのかなって思った。

最後に言うことがそれかよって感じですが、阿国さんの男性の時の姿がとても好きです。

 

 

宮本武蔵

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浅間山で平島さんを捕らえる時とかの、長政様と武蔵くんの息ぴったりな連携がすごく好き。あとこの2人声が大きいでの、こちらまでシャキッとしてしまう。近習として長政様に使える武蔵くんを通して、また更に長政様のかっこよさを痛感する。

武蔵くんの父親が出てきた時に、真っ先に武蔵くんを庇う発言をしたのが、大和くんだった事が凄くいいなぁって思ってたんだけど、この後大和くんのルートをプレイしてより一層強くそう思えた。大和くんの「……親だろ?あんた」ってセリフ。大和くんは自分の家庭環境的に、親が子に無償の愛を贈る訳では無いことを知っているし、親が必ずしも子の味方になる訳では無いことを知っているけれど、その上での言葉なんだと思うと泣けてくる。割り切った態度を取っていても、心の中では【親】を求めているのかもしれないなと。

幸村さんと手合わせした後にたんこぶを作った武蔵くんに、七緒が駆け寄るんだけど周りに八葉やらあやめちゃんやら、皆いるのに「姫様の手に触れられていると なんだか心地よいです」って武蔵くんが言うので、本当にそういった事への羞恥心が全くない。大和くんとは真逆過ぎる。

この2人、他にも八葉がいる前で手を繋いで移動したりしてて、この時、長政様と大和くんの「なんだあれは」「知らない」の会話もすごくおもしろかった。そりゃそう。何見せられてんだってなる。

 

「手が震える時にはオレが姫様を支えます」

「心が弱って、歩けない時にはおんぶします」

「だから、安心してください

自分の弱さを嫌いになる必要はありません」

と伝えてくれる武蔵くんが好きだったんだけど、実際にこの言葉通り、炎に怯えて震える七緒を抱き抱えて助けてくれるし、共通ルートでの七緒が呪詛を受けた時にも、躊躇せず手を握ってくれたり、そんな暖かな優しさで包み込んでくれるような所がすき。

そして松尾山城での五月もすごくかっこよくて好きだった。みんなを先に行かせて、結界を張って怨霊から人々を守ろうとするのは、かっこよすぎる。そして多くの怨霊に手こずっていると颯爽と駆けつけてきた真田幸村。流れが最高に胸アツだった。

ここの多勢に無勢でピンチの五月の元に幸村が駆けつけるの、一番最初の七緒のピンチに幸村が現れたことを思い出して更に興奮した。

青龍だけじゃなくて、四神の皆がそれぞれ武蔵くん達を先に進ませるために「ここは任せて、先に行け」ってするの展開が本当に好き。武蔵くんにはまだ未熟な面があって、だからこそ周りの助けを得ながら前に進んでいく感じになるので、武蔵くんルートだからこその展開だなぁと思えた。八葉だから助けるとかでは無く、共通で聞き込みついでに、小梅を貰ったりするような武蔵くんなので、きっと皆が武蔵くんを助けたくなるんだと思う。天性のものなんだろうな。ちなみに、ここでの白虎2人が敵としてバチバチしながらも共闘している感じが特に好きだった。

最終的に、五月の優しく諭す感じにグッときたし、大和くんも自分の生き方を見つけてて、このルートの現代組とても良かった。

どうしてもラストの四神の展開と、五月の言葉が心に残ってしまって、感想がそっち寄りになってしまった。武蔵くん、あまりにも陽の男でした。私には眩しすぎるほど。

 

 

佐々木大和

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遙かなる時空の中で7のわたしの推しです。本当に最高のルートでした。ありがとうございます。感想はもちろん長いです。

七緒が怨霊が見えるようになった時に、大和くんが「怨霊が見えるのは、自分のような闇が深いヤツ」って言った時に、「大和は、ちょっとひねくれてるだけじゃない」と少し失礼めな事を、すかさず返す七緒に、幼なじみの距離感を感じた。大和が怨霊に寄り添うことが出来るほど優しいということを伝える時も、そのまま伝えるんじゃなくて、「あまのじゃくで口も目つきも悪くて、無愛想で実は寂しがり屋の、困った人」という言葉が前に付く当たり、どういう言い方をしたら、大和くんが受け止めやすいかを今までの付き合いの長さからわかっている感じがするし、「だから、大和がひとりなんて、もったいない」という言葉に繋がるのも好き。大和くんの「俺、ひとりぼっちにはならねぇ気がする。どうせお前が今日みたく追いかけてくれるだろ?」って返しも好き。七緒が大和くんに仲間と向き合う気合を入れるために、頬を抓るのも幼なじみが全面に出ていて好き。本気で痛がってる大和くんもすごく可愛かった。

七緒が呪詛されそうになった時に、大和くんが助けて「心配するだろ………………………五月が」って言葉の可愛さ!自分が心配したことを伝えられなくて、濁しちゃう感じが可愛すぎる。ニコニコした。

こんな風に素直になれないと思いきや

「お前 笑ってるほうが、可愛いじゃん?」

「いや、そのびっくり顔もダメとは言ってねぇけど」

と平気な顔して可愛いって伝えてくるし、私の記憶が確かならば、ここで初めての優しい表情をした立ち絵が出てくる。びっくりしました。しかもびっくり顔も悪くないと思ってる大和くん、かなり七緒の顔好きだな?って思ってしまった。私は大和くんの顔が好き。(そこは聞いてない)

現代に帰るすべをなくした時の大和くんとのイベントも好き。例の大和くんがヘッドフォンを付けて七緒と背中合わせに座っているスチル。大和くんが七緒に「お前はひとりじゃねぇからな」って伝えてくれるのが好き。お互いにひとりにさせない幼なじみ。ヘッドフォンと言えば、阿国さんにと七緒の距離が近くてヤキモチを妬いちゃう大和もすごく可愛かった。

さて、個別ルートにやっと入ります。そして現る毒親。七緒は織田信長や兄の忠信、甥の秀信、そして現代でも天野家と家族に恵まれて育ってきたので、家族で分かり合えないって事がナチュラルに分からなかったんだと思う。だからこそ現代に戻った時に、大和に家に行くように取り計らう。でも家族問題は気軽に踏み込めるものでは無いんだよね。だから少しモヤッとしてたんだけど、大和くん自身は七緒が自分のことを思ってしてくれた事を理解しているし、そのことを嬉しく思っていたので、私のモヤっとした感情なんて取るに足りない。捨てます。

鬼のターラに心の暗い部分を上手く突かれて、七緒を助けるために妖刀を手にしてしまってからはなかなかに辛かった。

辛い話をする前に一つ、七緒が体調不良で食事が進まなかった時、「もうご馳走様?」って大和くんが声をかけるんだけど、可愛すぎない?普段少しキツめの物言いなのに、ふとした時の言葉選びが可愛くて心臓に悪い。これが萌え。

 

時を超えてやっと自分を認めてくれる人達と出会えて、やっと自分の居場所が出来たと思ったら、妖刀のせいで、その人たちのそばにいることは出来なくなるというのが辛すぎる。「好きで抱え込んだわけじゃない!」という大和くんの叫びが本当にその通りすぎる。現代でも、好きで怨霊が見えているわけじゃないし、好きでこの見た目で生まれてきたわけじゃない。自分から好んで妖刀を取ったわけじゃない。理不尽なものが多くて、そのせいでいつまでも居場所がなかった大和くん思うと涙が出る。大和くんが一体何をしたって言うんですか。

みんなと離れて過ごすことを選んだ大和くんだけど、七緒がピンチになると助けに入ってまた遠くの茂みに隠れるというのが、胸が締め付けられる。そして章タイトルが【隠れ鬼】なのもまた突き刺さる。

大和くんの存在にすぐに気付いて、わざと夜道を一人で歩いて大和くんを捕まえる七緒も良かった。この時に七緒が掴むのが服の裾や腕じゃなくて、首根っこな辺り、2人の空気感が恋愛に偏りすぎない幼なじみで良かったなぁって思う。そして普通に笑った。

少しでも近くにいるために、大和くんの修行を妖刀の影響を受けない距離から見守るシーンも好き。

ターラから七緒を守るための戦いの最中、妖刀から「そなたは憎しみでなく、温もりを与えられ、また与えることができるのだな」と言われて、貰ってばかりじゃなく、与えることが出来ているのだと知って妖刀を御すシーンは良かった。大和くん、七緒に手を差し伸べられた時から、この時までずっと天野兄妹、特に七緒から貰ってばかりだと思ってて、人付き合いに慣れてなくても、周りから貰ったものを返すことが出来るのだと知れてよかった。特にこの時は、皆から生気を奪う妖刀を持っていて、与えるどころか奪う存在になってしまっていたので。大和くんルート、大和くんのことを考えれば考えるほど泣けてくる。

妖刀が妖刀では無くなり、そばに居ても生気を奪う心配がなくなって、思いっきり七緒を抱きしめて

「…………遠くない」

「やっと、お前に触れられた………」

って大和くんが伝えるところ、泣いてしまった。今までは、当たり前のようにそばにいることが出来ていたからこそ、この2人が意図せずそばにいることが出来なくなる状況が恋愛への発展に欠かせなかったものだと思う。七緒の(私といて、大和が悲しい顔をしない)って思ってるところも好き。幼なじみからの恋愛への感情の変化の書き方が丁寧すぎる。

この後に、「お前がいたから頑張れたって、言ってんだけど」と照れながら言う大和くん、びっくりするほどかわいい。それに本来伝えたい意味は七緒には全く伝わってないのもニコニコした。

結果的に大和くんにとっての運命の刀だった妖刀を御すことができるようになって、自分の中のケジメとして現代に帰って父親と話すシーンは本当に現代の価値観に沿っていたなぁと思う。

今までのこと、そして自分がこれから生きていく道を説明した上で、

「結局あの人は俺をわかんないし、俺もやっぱあの人のこと、よくわかんなかったけど」

「……なんかそれでもいっか、って

わからないことが、わかったし」

という結末を迎えるのが、きっと大和くんにとって正解だった。家族だからって必ずしも分かり合える必要は無いし、分からないなら分からないでいいって吹っ切ることができたので。すごく良い家族との終え方じゃないかなって思う。父親と話す時に、七緒も隣にいるんだけど、七緒は特に口を挟むことなく、ただ隣にいるだけというのも良かった。例え親としての愛情を貰っていなくても、最初で最後【親と子】が向き合うのに、他人の言葉はきっと邪魔なので。大和くんの口から伝えることに意味がある。

佐々木大和という名前と剣の才能から、もちろんずっと佐々木小次郎が頭の片隅にはあったんだけど、なかなか明確に佐々木小次郎としての展開があるわけじゃなかったので、まぁ意識して名前を付けただけなのかなって思っていたら、最後に父親から佐々木小次郎の名前を聞かされるのは驚いた。新しい名を得るということは、新しい生き方に憧れ、望むから。阿国さんルートで出てきましたね(復習?)

佐々木大和はどこで生きていても佐々木大和だけど、現代で生まれた佐々木大和とは別にもう一人の自分として、剣の道を突き進む佐々木小次郎もいて、ある意味で新しい自分の誕生でもあるのかなと思った。親から貰う最初の贈り物が名前なので、佐々木小次郎という名は父親からの最後の贈り物にもなった気がする。このイベントのタイトルが【餞別】なので、やっぱりそういうことなんだと勝手に思ってる。

ちなみに、佐々木小次郎について少し検索してみたら、出自不明と書かれていて(諸説あるのかもしれません)、令和の世から時を超えた大和くんが、佐々木小次郎として乱世に突如現れるというのは、まさにといった感じで、こういう所にもシナリオの上手さを感じました。丁寧なシナリオ作りに感謝と敬意を。

ラストがまさかのカピタンとターラの茶番になってしまって、ちょっと冷めてしまったのは他が最高すぎたので許します。最高なシナリオ過ぎたので、きっとここで調整したんだと思ってる。ターラが鬼とか関係なく、静かな場所で幸せになるのは、願ったり叶ったりなんだけど、カピタンはダメ。兼続さんルートでの事を許せないので。他のルートの話だからと龍神様が許しても、私は許しません。(根強い恨み)

龍脈も整ってしばらく経ち、令和の世に帰るか、残るか迷い続ける七緒への大和くんの言葉全てが最高だったので、長いですがここに全てを残します。

「悪い コレ、言う気は……なかったんだけど」

「俺はお前と違ってこの世界じゃ異分子だ」

「きっちり家族とも別れてきた

あるのは、この刀だけ」

「だから一一

これから先 お前が俺の帰る場所になると思う」

「別にお前が向こうに行ったら

ひとりぼっち、って意味じゃない」

「淋しい時に思い出したり

悩んだ時、勝手に頭で相談してみたり……」

「心の拠り所にするっていうの?」

「妖刀のあれこれで

お前と離れてた時もそうしてたから」

「俺にとって、お前はそういう存在」

「自分の一部、みたいな感じで……もう胸の中にくっついてる」

「だから、どこにいてもいいよ

どこにいたって勝手にお前を頼りにしてる」

「……だからさ

大事なものが多くて悩んでるなら一番を選んで」

「心の中に一番離れたくないもの、聞いて

それに従って決めたらいい」

「俺も聞きたい

できれば、今みんなよりも先に」

「何を選んでも、お前の答え

ちゃんと受け止めるから」

自分の気持ちを伝えたら、七緒の選択の邪魔になってしまうとおもいつつ、迷う七緒の背中を押すために、一言謝ってから、この言葉を伝えてくれるところが好き。きっと言葉で伝える前に素振りで伝えようとしたのも、こういう理由からなんだろうなと思うと愛おしすぎる。そういえば、大和が父親と向き合う時に言葉には出さず、そばにいる事を手を握って伝えた七緒と、素振りで自分の気持ちを伝えようとする大和くん、どちらもしっかり相手に伝わっていて、幼なじみの以心伝心な所を垣間見えて最高な気持ちになった。

「自分を選んで」ではなく、一番を選んでという、嘘のない真っ直ぐな大和くんの気持ちで、本当に七緒の事を想ってるんだと伝わってくるし、その想いが恋愛感情だけでは無いのも伝わってくる。この2人には今まで積み重ねてきた友愛も家族愛も、このルートで自覚した恋愛感情も全部ひっくるめられてる。大和くんが令和に戻らず剣の道を極めるという選択は決して逃げではなくて、自分の中で大切なものを見つけて、居場所も見つけた上での選択。それは七緒の隣だから出来たこと。

普通だと、七緒が自分の帰る場所。だからそばにいて。になると思うんだけど、帰る場所であることを伝えた上で、だからどこに居てもいいよって言葉が続くのは、大和くんの優しさがいっぱい詰まってる。 大好き。こんなに愛と優しさを込めた言葉を伝えてくれる大和くん好きに決まってる。めちゃめちゃ綺麗な告白だなって思ってる。

この後に大和くんと生きていくことを選んだ七緒の答えを聞いて、気を抜くとニヤけてしまうのを堪えようと、口元がむずむず動いてしまう大和くんかわいい。

「やっぱり一番を選ぶなら大和との未来だよ」

「すぐ、ひとりでどこかに行って心配させるくせに」

「知らない間にかっこよくなったりしてるんだもの」

「目が離せない ずっと一緒にいたい」

って七緒の言葉に

「……やめて、マジで

俺だってちゃんと言いたいのに ニヤケ顔じゃかっこつかない」

「…選んでくれて、ありがと」

「俺のほうは……結構前からお前を選んでたけど気づいてた?」

「俺の一番は、お前

だから、これからも一一」

「七緒

……俺の心の帰る場所でいて」

本当に最高のシーン。可愛いし大好き。だいぶ前から選んでくれていること、私は気付いていたよ(ただし七緒は気付いていなかったけど)

エピローグのスチル、伸びた髪の毛をひとつに結んでいる大和くん好きすぎてときめきました。あとナチュラルに七緒の髪を手に取って口付けしてるのでびっくりしちゃった。いつの間にそんなことできるようになったの?!

七緒の顔を見て「ぷっ、マヌケ顔」って笑うんだけど、きっとこのマヌケ顔も悪くないって思ってるんだろうな。どこまで優しい声の

「ただいま、七緒」

で、このルートの最後を締めるのは、本当に綺麗すぎたし最高でした。ただいまという言葉で永遠と泣ける。私の推しでした。素晴らしいシナリオをありがとうございます。

 

 

天野五月

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共通でのイベントの時に五月の自己肯定感が低すぎて、この男〜〜!!と少しキレてしまったのは私だけではないと信じたい。

双子の兄である三鶴の方が自分より優秀だからこそ、自分が八葉に選ばれたのは三鶴の代わり、って本気で思ってる。でもそこはまだいい。優秀な兄弟がいて、それをまざまざと感じるのはよく分かるので。

それよりも「偽物のお兄ちゃん」発言が悔しくて悔しくて!なんでそんなこと言うんですか?!ってなった。五月が偽物のお兄ちゃんなら七緒と五月との時間だって偽物になるんじゃないの?血の繋がりが無いからこそ、今までの時間の積み重ねが2人を兄妹にしているんじゃないの?とキレてた。

でも、ここで「落ちる、滑る、転ぶ」「二浪、受験当日に事故、インフルエンザ」って言霊で言い返す七緒が好きだった。「どうして?もしもの話だよ?兄さんがさっき言ったことと同じだよ」ってかなり強めにやり返すのが、兄弟喧嘩感もあって好き。やっぱり他の八葉とは一緒に過ごしてきた時間が違うので、五月に対してはズバって言う事が出来るのを感じた。どういう言い方をすれば伝わるのか、兄さんのことわかってるなぁってにっこりしました。

五月がいつから七緒を女の子として好きだったのかを知ることができなかった事と、七緒自身の兄妹として育ってきて、そこから恋愛に感情が変わっていく上での葛藤が無かった事が残念だったかな。そのあたりはすごく見たかった。

ただ、兄妹であることよりも、七緒が龍神になり、そこからまた人に戻ってくるという、一種の生まれ変わりを経たことで、兄妹として育ってきた事実が薄まってる気がする。だから(血の繋がりがなくても)兄妹での恋愛に苦手な人でも受け入れられるのかなとは感じた。

怨霊を浄化するために力を使い龍神になった七緒を、天から引きずり降ろしてでも取り戻そうとする五月は、兼続の言葉を借りると「天女の羽衣を隠す」男だろうなと思った。でもきっと隠した自分のエゴに罪悪感を感じて態度に出てしまうし、それを七緒は気付きつつも話さないなら聞かないのスタンスを取るので、更に罪悪感が募る。そしてひょんなことからバレそう。(何の話ですか?)

絶対に話の核となるのが石田三成だと、共通から確信させてくるんだけど、意外と石田三成と五月の邂逅がルート終盤で驚いたな。

でも姿を見ていなくても、平島さんと連絡を取り合う切れ者の軍配者を自分の弟だと確信していた石田三成が好きだし、戦場でピンチのところに満を持して現れるのも好きだし、今後の自分の辿る道を覚悟して、頑なに五月に対して血縁者として振る舞わないところも好きだ。この人付き合いが下手で、それでも大恩ある豊臣秀吉の願いのために、手段を問わずなすべきことをなそうとする石田三成が本当に良かった。

生き晒しにあっている石田三成を黙って一人で助けに行こうとした五月に七緒が付いていこうとするんだけど、その時に反対された七緒が「どうしても駄目って言うなら……うしろからこっそりついていく」って答えてて、大和ルートの七緒から隠れつつ七緒を守ろうとする大和を思い出して、似た者同士の幼なじみ!!ってなった。

石田三成も一度は令和に帰ったんだけど、龍神の背に乗った時に鱗を数枚拝借して、結局乱世に戻ってしまうの、本当に石田三成としてのブレなさを感じてすき。生き晒しにあっていた中で、突如現れた龍神と弟に助けられてる最中に、今後のことを考えて鱗を取る冷静さに更に好きが募った。さすが8歳以降の三鶴を知らないにも関わらず五月に【冷静で孤高、そして一途 目的のために、己を捨てられる 戦国時代に向いている】と言われるだけある。

最後に、これからは兄妹ではなく恋人としてよろしくと言いたかったのに、上手くいえなくて「恋人として?」って七緒に言われて、かっこよく決められない所や、七緒からの呼び名が五月と五月さん、どちらも捨て難いと思ってる五月、なかなかにヘタレ感があって可愛いなぁって思いました。というかこの男、共通ルート最後の宴でのシーンでも幸村に呼び捨てさせたり、敬語を外させたりしてて、なかなかに外側に拘るなって思った。あと、受験失敗したという事実が特に意味の無い設定で本当に面白い。一気に不憫感が増す。

 

 

真田幸村

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すごいルートだった……。きっと遙かなる時空の中で7をプレイした人たちの中で、真田幸村は別格だと思う。推しや推しカプが他にいても、真田幸村は、ゆきななは、別格。それほどすごいルートだった。

共通ルートでのイベントだと、怨霊となった信忠を浄化した後の、涙を流す七緒を幸村が月からさえも隠してくれる所。ここが大好き。

幸村は最初から七緒の事を“龍神の神子”として扱っていて、人の世の争いからは超然としていて欲しいと言うくらい神聖な存在として扱ってくる感じだったのが、このシーンでは人として扱ってくれてるように感じたので好き。

兄である信幸宛の手紙に七緒の事を書いていることを、バラされて照れているのも可愛かった。物腰柔らかな上に天然リップサービスの男なので、照れている所が新鮮で良かった。

個別ルートに入ってすぐ、大阪に行く時に七緒の顔を一目見る為だけに、わざわざ岐阜城に寄る幸村が、七緒のこと大好きでびっくりする。

あと幸村ルートでの1枚目のスチルが幸村・兼続・三成の三人の月見酒だったのが本当に力の入り方を感じた。すごくキレイなスチル。しかもこのスチルの表示する演出が、少しずつっていうのがより一層良かった。このスチルの石田三成が5割増くらいで顔が良い。好き。

最初にお礼の品として贈ろうとして、七緒に受け取って貰えなかった反物で着物を仕立ててもう一度渡してくるのは、物腰の柔らかさに反して押しの強さを感じた。この着物、受け取ることを断られた時点で仕立てを依頼してたとしたら、他ルートではもれなく七緒に着てもらうことが無く、長持の奥に仕舞われるのかと思うと……うっ…。

五月ルートと同じく、龍神の力を使うことで七緒が龍神に戻ってしまう、人として暮らすことが出来なくなってしまうことが判明するんだけど、その時に幸村は五月と違って七緒に「力を使わないで欲しい」と直接伝えてくれる。

七緒自身も幸村の気持ちを聞いた上で、自分が何をすべきか伝えてくれるから、言霊のせいで七緒に打ち明けられず、七緒の意思に関係なく力を使わせようとしなかった五月との違いをしっかり感じる。

五月と幸村の七緒を“大切にする方法”が違うゆえの言い合いになった時に、五月がすごく感情的だったのが印象に残ってる。七緒と幸村が絆を深めたように、幸村と五月も青龍同士、絆を深めていて、幸村なら七緒を守ってくれると信じていたんだろうな。

兄の信幸が徳川方についた時に五月から言われた「人にはそれぞれ違う意思があり異なる決断を下す…その違いを事実として尊重する」という言葉を、幸村が五月に返すのも印象深い。

 

人ですらないのに何故、私を…となる七緒への

「共に歩み、共に刻んできた記憶は『あなた』と築いてきたものです」

「あなたの優しさに

己の定めた道を貫く意志の強さに

私は心惹かれました」

「あなたの『心』に

私は恋をしたのでしょう」

って幸村のこのセリフ本当に良くないですか?胸をギュッと締め付けられた。幸村は七緒の『心』に恋をしたので、人であろうと龍神であろうと、『心』を守ってくれる。幸村にも七緒に人として生きて欲しいという気持ちがあるんだけど、七緒の心に恋をした幸村が、七緒の決意や覚悟を無下にすることなんて出来ない。自分の気持ちをぐっとこらえてるんだと思うと、物分りが良すぎて心配になる。自分のエゴだとしても、自分の感情を優先していた五月との対比…。

この後に兼続さんとの会話で

「いっそ閉じ込めてしまおうとは思わなかったのかい?」

「姫の心を殺めることに

なんの意味がありましょう」

と即答する幸村にまた胸が締め付けられた。そして兼続さんは羽衣を隠す男なので、閉じ込める選択肢を持っていることが分かりすぎる。

龍神となれば、幸村が恋してくれた心さえも失う。平穏な家族にはなれないと伝える七緒に対して

「言霊というものがあります

今は恐れを口にするのはやめておきましょう」

「それよりも、あなたの願いを…希望を聞かせてください」

と返すんだけど、プレイ中は五月が良く口にしていた言霊がここでも出てきたなぁくらいだったんだけど、よく考えると五月は【嫌なことが現実になるから不吉なことは口にしない】に対して、幸村は【前向きな希望や願いを口にしよう】なんだなって思って、ここにも対比を感じた。幸村自身、最初に会った時に花の種を受け取らない理由として、1年後にどこにいるか分からない、先の見通しが立たない世だからって言っていて、あまり自分の幸せな未来を考えていない感じだったんだけど、七緒との日々の中で、未来に対して望みが生まれたんだなぁってジーンとした。

七緒が実は龍神で、力を使うと人には戻れないと聞いた時の大和くんの憤りを隠しきれない反応も好きだった。感情のまま部屋を飛び出る大和くんを武蔵くんが追いかけてくれるんだけど、この時どんな話をしたのかはとても気になる。

 

真田幸村の最後のシーン、このシーンのためだけにBGMが用意されていて、さらに曲名が【英雄譚の終わり】ってずるすぎない?いつまで経ってもBGMの最後のひとつが解放されないなぁとは思っていたのに、真田幸村の最後のシーンのためだけの曲!しかもめちゃめちゃ良い。

息を引き取る最後の瞬間に、乱世を納めるが如く降る慈雨に、「来てくれたのですね、私の姫……」って号泣した。

神域で約束通り七緒を見つけ出そうとする幸村の

「……なお姫」

「……天野七緒」

「一一七緒」

と名前を呼ぶ優しい声に、さらに泣いた。龍神としてなすべきこと、友との義を貫くために人の世でなすべきこと、それぞれを果たした上でやっと神子でも龍神でもなく、天野七緒が真田幸村にとって一人の女の子になった瞬間だと思う。「名は人を形作る最初の贈り物」というのがまた私の大好きなやつ。

ネモフィラが一面に咲いた神域で2人は永遠を迎えるんだけど、最初に幸村が言ったように別天地、パライソに自身は行ってるし、2人で植えたネモフィラを見ることは叶わなかったんだよね。七緒がネモフィラの説明をしてたから、2人で薬丸のお墓にネモフィラを植えてから、幸村は一度もお墓参りに行けてないし、2人で植えたネモフィラが咲いたところも見れていない。でも幸村が始めてネモフィラを見る場所は七緒の隣であることが必然だった気もする。

今回、感想を残すにあたって、ネモフィラ花言葉を調べました。

ネモフィラにはギリシャ神話から付けられた【あなたを許す】という花言葉があるんだけど、カピタンの企みを阻止し、壊れかけた心柱による日本の崩壊を食い止めるために、力を使い龍神になった七緒に幸村が

「今はまだ……

あなたに淋しい思いをさせてしまうこと

お許しください」

って伝えてて、シナリオがうますぎる!って後からなった。まぁ七緒は最初から許す・許さないという次元ではないと思うけど。自分のなすべきことを隣で見守り助けてくれた幸村。そんな幸村のなすべきことを七緒が見守る番なので。

ちなみに花言葉の元となったギリシャ神話も知ると、なんとも言えない気持ちになるので是非調べてみてください。

 

 

人として生きて幸せになることに固執し、地上での幸せを掴み取った 地の青龍 天野五月

地上であろうと神域であろうと意志と心を守り、天上で永遠の幸せを感じる 天の青龍 真田幸村

本当にそのまま天と地なんだよなぁ。考え方も迎える結末も、どこまでも対比に描かれていて気を失いそう。

共通ルートの怨霊となった信忠を浄化した後の選択肢で幸村を選ぶと、五月との恋愛が失敗になるんだけど、そりゃそうだよね。ここまで対比させてるんだから、どちらかと上手くいくということは、片方とは失敗するよね…と痛感した。かなり対比が効いている天地の青龍だけど、どちらが正しいとかではなく、両方を肯定するハッピーエンドがあるからこの作品が好き。

そしてこれが真田幸村と天野七緒のハッピーエンド。他にはない!と叩きつけてくるルビパ。私は泣くことしか出来ない。

最終的に徳川方についた兼続さんも、家を存続させる道を選んで徳川方についた信幸さんも、誰も悪くない。彼らにもそれぞれ守るべきものがあった。乱世が悪い。

七緒も数ある選択肢の中から、自分のなすべき事をなすという選択をしていて、幸村も人生の中で数多ある選択肢の中から、【家族を泣かせず、友をあざむかず、主君を裏切らず、一度誓ったことは違えてはならぬ】という道理を守り切り、なすべきことをなした真田幸村の生き様と終わりを見せつけられる素晴らしい物語だった。

この後の2人が、永遠の幸せを感じ続けられますように。

 

それでは、とても長い感想にお付き合いありがとうございました。またどこかで。

ATRI-My Dear Moment-【作品紹介】

 

沈みゆく世界で、
君をみつけた。

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原因不明の海面上昇によって、地表の多くが海に沈んだ近未来。

 

幼い頃の事故によって片足を失った少年・斑鳩 夏生(いるかが なつき)は、都市での暮らしに見切りを付け、海辺の田舎町へと移り住んだ。

 

身よりのない彼に遺されたのは、海洋地質学者だった祖母の船と潜水艇、そして借金。

 

夏生は“失った未来”を取り戻すため、謎の借金取り・キャサリンと共に、祖母の遺産が眠るという海底の倉庫を目指して潜る。

 

そこで見つけたのは、棺のような装置で眠る不思議な少女一一アトリ

彼女は、人間と見紛うほどに精巧で感情豊かなロボットだった。

 

海底からサルベージされたアトリは言う。

 

マスターが残した最後の命令を果たしたいんです。

それまで、わたしが夏生さんの足になります!

 

海に沈みゆく穏やかな町で、少年とロボットの少女の、忘れられない夏が始まる一一一。

 

引用元:ATRI-My Dear Moments-

 

 

 

こちら、先日プレイしたATRI-My Dear Moment-のあらすじです。

今回はこの作品の紹介と感想になります。後半はネタバレ有りの個人的な感想です。

 

パッケージ版の販売はなく、Nintendo Switchスマートフォン向けアプリを含めて、数種類にて配信されています。

Nintendo Switchでは2200円で購入可能です。

プレイ時間は10~15時間程。

 

システム

あらすじでも分かる通り、夏生とアトリの物語です。複数人を攻略するタイプの美少女ゲームとは異なります。

選択肢は計3つ。エンドはBAD END・NORMAL END・TRUE ENDの3種類となっています。

物語の仕様上、BAD END→NORMAL ENDとプレイした後にTRUE ENDを見ることを推奨します。

 

シナリオ

かなり、サクッとプレイすることが可能なロープライスゲームですが、シナリオはしっかり作られており、NORMAL ENDからTRUE ENDの流れは本当に綺麗な物語でした。

むしろ、ロープライスであり10~15時間でプレイできるように作られているからこそ、主人公の感情の変化、登場するキャラクター、会話などに無駄なものが一切なかったと思います。

またこのコンパクトさの中にも、しっかりと伏線は張られていました。

コミカルさ、シリアスさをいい塩梅で堪能することが出来るため、テンポが良いゲームだと思います。

個人的には、想像の範囲内のシナリオ進行と、想像からは離れた方向へと展開したシナリオの両方を味わうことが出来たので、最後までしっかり楽しむことが出来ました。

 

キャラクター

夏生とアトリはもちろんですが、サブキャラクターも含めて素敵なキャラクターばかりでした。

彼らがいたからこそ、夏生とアトリはかけがえのない45日間を過ごすことが出来たのだと、声を大にして言えます。

夏生とアトリだけでなく、他のサブキャラクター達との関係性もとても良かったです。

アトリと竜二の軽口を言い合える関係性であったり、夏生と竜二の友情もしっかり描かれています。

 

グラフィック

公式サイトにて公開されているスチルを見ても分かる通りに、かなりスチルもキレイです。

背景も実はとても綺麗でした。

章の合間、場面転換の時に背景を切り取った絵が挟まれるのですが、背景がどれも素敵なので、毎度じっくり見ていました。

近未来の海に沈みゆく世界が舞台なので、水や海はよく出てくるのですが、そこに射す光が世界を綺麗に見せていました。本来であれば荒廃し始めた街並みですが、そこがとても素敵でした。

 

音楽

OPムービーはこちらになります。


www.youtube.com

OPもEDもとても素敵な楽曲でした。

夏生がアトリをサルベージした所から物語が始まっていくのですが、サルベージという事で、もちろん潜水するシーンがあります。

しっかりと水の音が入っていて、少し感動しました。ロープライスでも拘って作られているなと感じたところです。

もちろんその他のBGMもとても良かったです。個人的には『希望の光』『親愛なる日々へ』というBGMがお気に入りです。

ちなみにアトリの可愛さを堪能出来るこちらのアニメーションも、40秒ほどなので合わせて見て頂きたいです。ほんと満面の笑みのアトリがすごく可愛い!アニメの出来に期待が膨らみます。


www.youtube.com

 

以上が、ネタバレにならない程度の感想を挟みつつの作品紹介になります。

 

何度も書いたように、夏生とアトリの物語です。ひと夏の2人の成長と恋の物語をぜひ、ネタバレを見ることなく、堪能して頂きたいです。

少しでも気になった方は、ロープライスなので買ってプレイして見てください!

 

2024年にはアニメ化が決定しています。そちらもぜひよろしくお願いします。

ペルソナ5 ザ・ロイヤル【感想】Part3

楽しくて楽しくて、仕事終わりにも毎日ゲームをしていたら、疲れからなのか目が痙攣し始め、遂には痛みを感じるところまで来ました。ということで、最近は目のことを考えて少しずつ進めています。皆さん、ゲームする時は部屋を明るくして、画面から離れてプレイしましょうね!ちなみにホットアイマスクを使って、ゲームプレイ時間を減らすと痛みは無くなり痙攣の頻度もかなり下がりました。

 

さて!本題に入っていきたいと思います!今回はPart3ということで、カネシロパレスを中心に…と言いたいところですが、カネシロパレスや金城自身の事よりも、道中にあった他のこと中心に感想を残していこうと思います。

MISSION START!の文字が黒板や床を流れる演出が毎回好きです。なのにスクショを逃しがちなので、今回は録画までしました。大文字と小文字が入り交じってるのも怪盗団のツギハギな予告状を彷彿させます。UIもオシャレですし細かくて好き。

 

新島真

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役に立つ・役に立たないにここまで拘る高校生なんて、真くらいですよ!まぁ姉である新島冴が原因なんですが。

この後、私は役立たずじゃない!と暴走してカネシロの下っ端に喧嘩を売り、車に乗せられてしまうんだけど、もう真もいっぱいいっぱいだったんだろうなって思える場面。学校の教師(特に校長)に良い顔して、面倒なことを押し付けられて、姉からも役立たずと言われ、明智君にも嫌なこと言われ…ずっと我慢してきた結果、爆発してこうなります。
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我慢して我慢して良い子をやって来て、そして積もり積もったものが爆発するって所に、現代っ子を感じました。現代っ子を感じるのに、爆発した結果が盗んだバイクで走り出す感じなので、昭和感もありバランスの良さを感じました。なんのバランスかは分かりませんが。
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参謀として仲間になった真は参謀として、怪盗団をサポートします。実際に戦闘シーンになると、モルガナ時よりも細かくアドバイスくれるので、何でペルソナ覚醒して早々にそんな弱点付くの上手いの?!と驚きました。火傷おってたら疾風が効くなんて初めて知ったよ。助かるけど、戦闘中にモルガナの声を聴くことが少なくなり少し寂しくなりました。モルガナどうしてもパーティーに入れるには体力等が心もとないので…せめて後方支援をして欲しかった…。

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ペルソナ覚醒前の真は、特に杏と衝突することが多々ありましたが、最終的にはお互い謝罪します。なぁなぁで仲間になったりしない所に青春を感じて好きです。あと真っ先に謝ることが出来る杏がやっぱり好きです。良い子だなぁってしみじみ実感する。

 

明智吾郎

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前回に引き続き、未だに明智くんを疑っている私です。彼とのコープは【正義】だし、彼自身も度々【正義】について語り、怪盗団に正義は無いと主張しますが、では彼にとっての正義とは何なんだろうか…という所が未だに見えてこないんですよね。

あとスクショを残したこのシーンですが、カネシロの改心のニュースを見たあとの明智くんの悪態です。疑いの目で彼を見ている私からすると、自分の行いを阻まれたことによる悪態なのかなと見えました。これで彼が何も裏がなく、普通に否定している怪盗団の活躍に対してのものだったら恥ずかしい。

 

新島冴

現在、ジョーカーを取り調べ中の彼女について。

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こんなことを姉から言われるなんて辛くないですか?しかも新島冴は、これよりもあとのシーンになりますが、何のために勉強するのかと真に問われて「成功するためでしょ」と答えています。成功するために今できること(勉強)をしているのに、

「今のあなたは役立たず」

「私の人生を消費して生きてるだけの存在。」

なんてあまりにも酷すぎて、この瞬間に新島冴にドン引きしたし、明智吾郎とビジネスパートナーということもあって警戒心100%になりました。

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また、カネシロが改心後に自供した事についても。自分の手柄にならなかった事に憤りを感じていました。例えばカモシダは過去の栄光に執着しており、マダラメは名声に執着、カネシロもお金に執着していました。こういう執着が欲望を歪ませるのかなと思うと、新島冴がパレス持ちでもおかしくないなとまで思いました。

 

坂本竜司

ここに来て、竜司の話?と思われるかもしれませんが、竜司の話です。しかもマイナスなことです。

実はマダラメパレスあたりでも、彼の言動に対して「う〜〜ん」となる事があったのですが、カネシロの辺りで、いよいよ彼に対する意識が変わり始めました。

紆余曲折あり、次に改心させる標的がカネシロになったわけですが、カネシロは自分への足がかりとなるものを一切外部に盛れないように徹底しており、怪盗団は名前や居場所もなかなか掴めない状態でした。

そんな時に竜司は「標的を別に変えよう」と提案するわけです。

甘い言葉に乗った者も悪いですが、不特定多数がカネシロに弱みを握られお金を搾取され続けている状況を知った上でのこの提案です。怪盗団として身近にこんな悪党を放置しておくのか?という気持ちになりましたし、そもそも竜司の中で、悪者を改心させる事よりも自分が有名になる事の方に重きを置いているんですよね。そういう考えが随所で感じ取れてしまって、竜司に対して微妙な感情が少しずつ積もっています。(現在進行形)

今後、本編で竜司に対するマイナスな感情を晴らすような事があればいいな…と思いつつ進めます。コープは7まで上げていますが、今は上げる気にならないので止めています。

 

東郷一二三

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彼女とてもおもしろい方ですね。普段すごく丁寧な言葉遣いで穏やかな感じの人なのに、将棋を打ち始めると人格変わっちゃうの可愛くて好きです。

 

御船千早

初回に10万も高校生からふんだくるのでびっくりです。たっか?!って二度見する勢いでした。でも彼女のコープアビリティすごく役立つので、かなり優先度高めにコープを上げさせてもらってます。主人公を5000円で絆を買う男にしてしまっている…。

 

ジュスティーヌ・カロリーヌ

やっとジュスカロとコープ結べました。一緒に2度ほどお出かけしたのですが、もう本当にかわいい。永遠とジュスカロとお出かけできるな…と思う。

 

芳澤かすみ

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新たな出会いでは無いですが、この3人でのイベントでかすみちゃんの意見がとても新鮮でした。

今までは怪盗団を信じるか否か、怪盗団に正義はあるか否かを論点にする人が多い中で、努力という成長を止めてしまうという点で怪盗団を否定するかすみちゃんは好きです。しっかり自分の意見を持っているんだなぁと思う場面でした。彼女とのコープは5までなので既にMAXになっているのですが、まだまだ彼女のことを知らないので今後もっと深く知れたらいいなと思います。

 

カネシロパレス

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パレス内の暗号ですね。自分が今まで言われてきた言葉を暗号にしているカネシロに少し同情もしました。他者に蔑まれてきた事を忘れないようにしているのかなと思うと、何とも悲しい男だなって。

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ここの、レッテルに関して真っ先に意見したのが竜司なのは好きでした。(だが、まだ竜司の株は上がらない)ジョーカー・スカル・パンサーはそれぞれレッテルを貼られて学校内で居場所がなかった似た者同士だから、

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マダラメに引き続き、またしてもカネシロからも最後に謎の悪党について耳にすることになりました。特捜部長あたりも、この異世界の事を知ってるので、最終的にはと戦うことになるのかな…

 

オマケ

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街中の人の自撮りに自然と映り込む主人公。心が女性な人がちょこちょこ居て、その人の話を聞いてみるとちょっとおもしろくて好き。

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カネシロ改心前と後で、明智くんから怪盗団に変わってるあたり、明智くん人気が落ちつつあるのを感じました。この学校の生徒は特に流されやすいので。

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パレス内にある電源タップを蹴って壊しまくる主人公。この足癖悪めのジョーカーが何故か無性に好きで、蹴る度に上手くスクショ撮ろうと頑張っていました。いい場面を残せて満足です。

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こちらはステルス中の一枚です。パンサー余裕すぎませんか?めっちゃ笑いました。今まで全く気付かなかったです。

 

それではこれにて感想Part3終わり!

ペルソナ5 ザ・ロイヤル【感想】Part2

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こんにちは。毎日少しでも時間があれば怪盗団に捧げています。今回はPart2ということで、マダラメパレスのストーリーの流れと感想を書いていこうと思います。

 

主人公含め、カモシダを改心させた3人(と1匹)は悪い人たちに利用されている人達に少しでも勇気をあたえるため、今後も怪盗団として活動をしていくことに決めました。(よく見たら、このシーンの主人公ふてぶてしくて笑いました)

この時に、怪盗団の名前を決めるイベントもありました。30分ほど悩みに悩んだ結果、【Nova・Phantom】に決定。

新星という意味のNOVAを使いました。デフォルトだと、【ザ・ファントム】なので、あまり語感に変化は無いですが、『新星現る!』といった感じでなかなかいい名前を付けられたのではないかと思っています。自画自賛です。直訳すると新星の幻影とかになるんでしょうか?そうなると微妙な気がしてきたので、直訳は考えないことにします。

 

勇気を与えるためには、知名度のある悪者を改心させ、怪盗団の存在を世に知らしめる必要があり、そのためにどのように知名度のある悪者を見つけようか…と悩むところからスタートです。

そんな中、心の怪盗団についてのサイトが立ち上がっていました。

サイトを作ったのは、まさかの三島君です!彼のことをカモシダパレスの際のサブキャラ程度にしか思っていなかったので、ここで協力者となるのはびっくりしました。親や先生も守ってくれなかった中で、カモシダをやっつけてくれた怪盗団に心酔してしまうのは当たり前で、彼にとって、心の怪盗団は正真正銘の正義のヒーローなんだろうな。

 

街中で杏を見かけ、杏に絵のモデルを頼んできた事から、喜多川祐介という洸星高校に通う学生と出会います。この学生は斑目一流斎という日本画の巨匠の弟子として、あばら家で絵を描きながら暮らしています。

次の標的を探していた、怪盗団は斑目一流斎の良からぬ噂を耳にしたことから、喜多川祐介を介して探りを入れることになります。

メメントスで改心させた男も元は斑目の被害者でしたが、斑目はなかなかしっぽを出さず、喜多川祐介も師匠を庇います。

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ここでは、祐介が「正義を押し付け」について言っていますが、怪盗団…特に杏は怪盗団としての行動は本当に正義なのか。やっていいのか。といった疑問を吐露するシーンがあるのも好きなところです。

 

なかなか斑目の悪事のしっぽを掴めないため、強硬手段として先にパレスに潜り込むという作戦に出ます。

パレスに入る為にイセカイナビを使用しますが、このナビは【誰】が【どこ】を【何】と認知しているか、の3つのキーワード必要となります。カモシダパレスの場合は、【鴨志田卓】【学校】を自分の【城】だと思い込んでいたので、キーワードはこの3つです。

斑目の場合は名前と、場所は弟子たち(現在は祐介のみ)と暮らす、あばら家だと仮定を立てることが出来ましたが、【何】と認知しているのか分かりませんでした。絵と言えば…と連想ゲームのように考え、無事にパレスに入ることとなります。

斑目一流斎】【あばら家】【美術館】と認知していました。

斑目一流斎は1人の画家が描いたとは思えないような、様々な日本画を描くということで有名でしたが、弟子たちの絵を自分の作品として発表しており、その上弟子たちに暴力を奮っているという悪人でした。メメントスで出会った斑目一流斎の被害者によると自殺者までいたそうです。

 

孤児となった自分を拾い、育ててくれた斑目を信じていた祐介でしたが、斑目が自身の代表作であるさユりを何故か模写していた部屋を発見。その後、祐介もパレスに入り、マダラメシャドウから真相を聞きます。

斑目は「本物の『さユり』は弟子に盗まれた」と世間に嘘をつき、お金を出してくれるであろう人達には、「諸般の事情でこれを公に出すことは出来ない」と良い、さユりの模写を買わせていたのです。

日本画の巨匠と言われる斑目一流斎は「盗作をするならば、大人より言い返せない子供の方が楽」「後々、画家として花を咲かせる才能ある子供を潰すことも出来る」という理由から子供を弟子として、あばら家に住まわせていました。

更には、斑目一流斎の代表作であるさユりも自身の作品ではなく、喜多川祐介の母親が祐介を出産後に描いたものでした。元々、体が弱かった祐介の母が発作を起こした時に見殺しにし、さユりの絵を改編し世に発表したという追い討ちをかける新たな事実までありました。

まぁたしかに3歳の時に孤児となった祐介から、絵の才能を感じるなんて中々ないと思うので、どうして弟子にしたのか不思議でした。本当の作者の息子である祐介にさユりの真相に気付かれても、すぐに対応するためだったようです。外道。

正直、弟子の絵を自分の絵と発表し、暴力を奮っていると聞いても、鴨志田の時ほど絶対にやってやる!という強い気持ちにはならなかったのですが、ここまでクズな事が発覚すると、こちらとしてもやってやるぞ!という気持ちになりました。鴨志田も斑目も徹底して作中では【悪党】として描いてくれているので、やっつけることに躊躇が無くなるのは良いです。2人とも根っからの悪党って訳でもないでしょうが…。

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パレス内は【美術館】なだけあって、絵画を使った仕掛けもあり、楽しかったです。特に本物のさユりを見分けて進むというのは良かったですね。私はそんなにじっくりさユりを見てなかったので、少し苦戦しました。そして何とかたどり着いたボス戦。

 

絵画の姿のこのボスは、顔のパーツによって弱点が変わります。少しずつでも削れるならと思って、全体攻撃をすると、パーツによって吸収する属性の攻撃がありびっくりしました。吸収は厄介でした…。

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絵画の姿のボスを倒すと第2段階として、悪党のくせに正義の戦隊ヒーローのように着物の色分けをして出てきたマダラメシャドウ。赤は炎、青は氷といった感じに、それぞれの色が別属性の攻撃をしてきます。そうなると必ず誰かしらの弱点を突かれて敵側に1moreが発生します。このおかげで苦戦しました。

見た目はふざけてますが、なかなかに強かったです。私があまりレベル上げせずに挑んでいるところがあるので、このパレスの後にメメントスに少し引き篭もりました。

 

なんとかマダラメシャドウを倒し、改心に成功しました。こちらは斑目一流斎の謝罪会見の様子です。

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思い出しますよね、あの号泣議員の事を。(笑) 現実のことを捻っているんだなぁと思ってから、前回の鴨志田卓もそうである事に気付きました。元五輪メダリストが部員の女性を…という事件がありましたね。察しが悪いオタクなので、全然気付きませんでした。今後出てくる悪党も実際にあった事件を捻っているのか楽しみです。

 

斑目一流斎を改心させたあとは、喜多川祐介も画家と怪盗の二足のわらじで活動することに決め、Nova・Phantomに加入することになりました。

ところで喜多川祐介は、最初に杏にモデルを依頼した後にこのように発言していました。

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そりゃあ、さユりを見た時のような衝撃を感じて、杏にモデルを頼んでおり、その『さユり』は自分の母親だった訳ですから、異性としての魅力とはならなかったのかなと思いました。

絵のために母親は見殺しにされ、何も知らずに母を見殺しにした男に弟子入りして尊敬していた、という主人公に続いて祐介もかなり悲惨な状況ではあるのですが、この男は本当に面白いので悲壮感があまり漂ってこないのも、楽しく遊べる塩梅なのかなと思います。おかげで話も進めやすかったです。喜多川祐介、本当に面白い男。声優が杉田智和さんなので、変態性が増してると思います。もちろん褒め言葉です。

 

祐介の他にも何人か新たな出会いがあったので、こちらで紹介しておきます。

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三島くん本当に元気になったよなぁ…としみじみ実感しました。

志帆ちゃんがリハビリを頑張っていることを、杏から聞いて知っているので、なんだか1人吹っ切りているところを見るとモヤッとしたものを感じるというのが本音ですが、かといって三島くんにウジウジしていて欲しいのかと言われると違う。それに三島君以外のバレー部の皆も今は元気に学校に通えているのかなと思うし。主人公たちは三島くんや志帆ちゃんたちの為に立ち上がったので。やっぱり元気で嬉しい。志帆ちゃん、リハビリ頑張れ………。私は何時でも心優しい貴方を応援しています。

逸れてしまいましたが、このメイドルッキンパーティーによって出会った人がべっきぃ!

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こと川上先生です。びっっくりしましたよ!これは!しかも化粧の差でしょうか?教師の時とお顔も違うので、最初は気付かなかったです。色々あって5000円払って取引成立させてコープ対象となりました。このゲームかなりお金大事なので5000円高い〜と唸りながら出してます。

 

続いて、高校生探偵の明智吾郎くん。(バーローな彼と、せやかて○○な彼を思い出させる肩書き)

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初めて主人公達と明智くんが出会った時に、モルガナだけが発した「パンケーキ」という言葉を聞いていたので、きっと彼は既にパレスに入ることが出来る上にペルソナ覚醒してるのかな?と思っています。もっと言うと正直裏切り者も彼なんじゃないかと踏んでいます。新島冴検事とビジネスパートナーであり、警察関係にコネもありそうですしね…今後どのように明智くんが関わってくるのか楽しみです。

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マダラメが最後に残した「黒い画面」の正体も気になりますからね…。私としては明智くんかなと思っていますが。

 

面識が浅くてもその人を助けたいと思い、実行に移す事が出来る主人公はやっぱり最初から度胸のステータスMAXだと思いますね。

 

では、マダラメパレスのお話はここまで!ありがとうございました。

 

ペルソナ5 ザ・ロイヤル【感想】Part1

今回、新たにプレイし始めた作品がこちら。ペルソナ5 ザ・ロイヤルです。

Switchへのリメイクが決定してから、ずっと楽しみにしていたのですが、いざ始めると本当に楽しくて、時間を怪盗団に奪われ続けています。

感想Part1ということで、今回は冒頭からカモシダパレス終了までの感想をネタバレありで残していきます。

冒頭については、ATLAS公式がYouTubeに紹介映像を上げているので、そちらを貼っておきます。(こちらはペルソナ5、いわゆる無印のものなので、今回私がプレイしたペルソナ5ザ・ロイヤルからの新キャラも登場していたり違う点もあります。)


www.youtube.com

序盤の注意事項の説明から既にオシャレで、世界観を壊さない作りになっていて細さに感動しました。

後は難易度選択と名前入力のタイミングもオシャレでした。自供書にサインをさせるタイミングで名前入力とってもテンションが上がる。ちなみに1周目という事で、難易度はeasy、名前はアニメの雨宮蓮を使用しています。

紹介映像の通り、仲間からの裏切りにより警察に捕まることになってしまった主人公。暴力と薬により記憶も曖昧になっている中、若い女性検事が現れ、彼女からの取り調べを受けることになります。取調べのために、主人公は最初から全てを思い出していく…という形で物語が始まります。

物語を進めていくと随所でこの取り調べシーンに戻ります。この流れが少し海外ドラマのようで楽しいです。

 

ある日、酔った男の人に絡まれていた女の人を助けようとしたところ、相手の男の人を怪我させてしまい傷害罪に問われ、前科者となってしまった主人公。親からは見放され、通っていた高校も退学となり、保護観察ということで喫茶店のマスターの佐倉惣治郎の元で生活しつつ、秀尽学園に転校することに…。

 

色々飛ばして、ひょんなことから主人公と坂本竜司はパレスと呼ばれる異世界に転がり込んでしまいます。そのパレスは歪んだ欲望が産んだ世界、そしてそこの主人は鴨志田卓という秀尽学園の教師でした。

 

表向きは、元五輪メダリストで顧問を務めるバレー部を全国レベルまで育て上げた、教師からも生徒からも人望が厚いという男なのですが、その裏ではバレー部員に対して日頃から体罰を行い、女生徒には性行為まで強いている非道な男。

鴨志田卓の事は、何度思い返しても気持ち悪くて本当に無理ですね…。

志帆というバレー部員の女の子が登場するのですが、この子が本当にいい子で…!主人公は転校早々、前科持ちであることが根も葉もない噂とともに広められており、学校中から白い目で見られています。そんな中でも噂に流されず、主人公のことを気にかけてくれる、本当に優しい子。なのに鴨志田はこの子にも…そしてそれに耐えられなくなり、彼女は飛び降り自殺を計りました。

それぞれ、様々な理由から鴨志田を許すことが出来ない竜司と杏と共に、鴨志田卓の歪んだ心を奪い改心させることになります。

 

パレスの中は歪んだ欲望の持ち主を表しているのですが、カモシダパレスの中は女体のオブジェや拷問器具が置いてあり本当に気持ち悪いです。大好きな志帆ちゃんに対する、気持ちの悪い性欲まで見せつけられて、かなりショッキングでもあります。

こちら、シャドウカモシダの姿なんですが、本当に気持ち悪い。ここには写っていませんが、目の前に女性が入った聖杯を置いており、その中の女性を掴み食らう事で体力を回復するシーンもあります。おぞましい。戦闘中に白いバニー姿のような志帆ちゃんも出てくるのですが、自殺にまで追い詰めたくせに何も反省せず、未だに性的な目で見ている事が伝わってきて怒りがこみ上げました。

カモシダのこの姿は子供のようなんですが、実際に学校を自分の城とまで思い、何をしても許されると思っているなんて本当に子供のようです。はだかの王様の真の姿は子供なんてね。カモシダに対しては気持ち悪い以外の感想がなかなか出てこず…。ATLASさん、初っ端から飛ばしすぎじゃないですか?と思わなくもないです。

 

カモシダに対する杏がとてもかっこよくて好きでした。これまでのカモシダの所業を考えると、ここで殺されても文句は言えないと思うのですが、その気持ちをこらえて【死ぬよりも辛い】だろうと、生きて償いをさせることにした杏は強いと思います。そうだとしても私はゆるせないので。

カモシダに関しては、改心に成功し、全校生徒の前で今まで自分の行いを暴露し謝罪。その後、法に則り罪を償うことになります。

 

私はもちろんカモシダも嫌いなんですが、実は秀尽学園の生徒もモブは好きじゃありません。いつまでも嘘か本当か分からない噂ばかり口にして、女生徒はファンクラブが出来るほど鴨志田に熱狂的だったようですし、男子生徒は杏やかすみに対してワンチャンないかなみたいな事ばかり言ってます。まともな生徒が少なすぎる。

鴨志田なんて初めて登場した時から『何故か分からないけどこいつ気持ち悪いな…』と思わせる“何か”があったのに、鴨志田のことかっこいいと言っているのも理解できない事でした。

 

さて、ストーリーは以外の事についても少しだけ。

ゲームプレイ前から楽曲は聴いていたのですが、やはり実際にゲーム内で聴くと本当にかっこいいですし、気分を上げてくれます。かなり優しめの設計なので、大体敵の不意を付いて有利に戦闘を進めることが出来るのですが、たまに不意をつかれた時のLast Surpriseが聞きたくなったりしています。戦闘シーンはもちろんですが、日常パートで流れるジャズ系のBGMもオシャレで好きですね。プレイしていて気持ちいいです。

雑魚戦は大体が面倒になりがちですが、楽曲と戦闘スタイルやUIのおかげで、かなり楽しく出来ています。ペルソナ・銃・近接攻撃と3種類から選べますし、主人公に至ってはペルソナ変えられるので、選択肢の幅がかなり広いです。敵の弱点を付くと1moreが発生するので、味方にバトンタッチして別の敵の弱点を付くといった事まで出来るので、飽きずにできています。

 

では、この当たりで。

実はこの先も既にプレイ済みなので、近いうちに次のパレスの感想も残したいと思います。