私が一生大切にしていきたい大好きな作品が、2025年5月22日にSwitchに移植しました!!
本当に本当におめでとうございます!そして、ありがとうございます!

写っている以上の本数を購入したんですけど、こんなに一つの作品を積んだのは初めてでした!
さて、こんなにも大好きな作品なので、当たり前のようにすでに複数回プレイしています。ですが、折角なので感想をブログに残すことにしました。
それでは、この作品のあらすじからどうぞ!
むかし、むかし………ではないけれど、
あやかしと人間が共存するとある村の片隅で、
あやかしにごはんを出すお店があったとさ。
お店の名前は、ごはん処“ぽんぽこりん”。
そのお店には、あやかしや人間が
おいしいごはんをもとめてやってくる。
そのお店を営むのは、人間に化けた妖狐さん。
”おいしいごはんを食べればみんな幸せ”が信条の
妖狐さんは7歳になる息子と一緒に、今日も今日とて、
おいしいごはんを作り続けている。
暑い夏が終わり、実りの秋を迎えようとしていたある日、
妖狐さんのお店に 1人の女の子がやってくる。
そこからこの物語は始まる。
あやかしと人間とおいしいごはんが登場する、
心がほっこりするお話のはじまり、はじまり。
父を亡くし、母子家庭で育った主人公。
その母親も亡くなり独り身となった主人公の前に、父方の祖母の知人と名乗る1人の男性が現れる。
それは、かつて祖母の家で出会った妖狐だった。 引き取り手がない主人公はその妖狐と一緒に暮らすため、引っ越すことに一。
引っ越した先にいたのは、7歳になる子どもと、主人公と同い年くらいの双子の兄弟。
彼らと住む事になった主人公は、妖狐の営んでいるごはん屋さんを手伝う事になり・・・・・・。
主人公は、その村で知り合った同級生やあやかし達と交流を深めて行くうちに、恋に落ちて行く。
甘く、切ない、不思議な恋物語と、あたたかくて、おいしいごはん。
一一主人公とあやかし達の、おいしくて不思議なお話が始まる。
ここからは個別のネタバレありの感想となります。見る場合は注意してください。
犬嶌 謡

私は人間編共通から謡ルートへ入る説得力がとても高いと思っていて、とても好き。
ということで、謡ルートの感想と共に、人間編共通の感想も残します。
人ともあやかしとも関わりたくなくて、一人でいたくて、いつ死んでもいいと思ってる、人間編の凛ちゃん。
そんな凛ちゃんが唯一、山で出会った狭霧に色んな話をしていたけど、狭霧は絡新婦という沢山の人間を食って封印されたあやかしだと判明。吟さん達にもう絡新婦と関わるなって言われ、納得できずに一人で狭霧に会いに行こうとする凛ちゃんへの謡の言葉が本当に良くて…。
「本当に大事な存在を見失ってんじゃねぇよ。
まやかしじゃなく、ちゃんとお前の目の前に存在してるヤツらのことをよく見ろよ!!」
(そんな事、言われたって……)
「よそ見すんじゃねぇ!そうやって逃げようとすんな!」
「……逃げる?」
「逃げてんじゃねぇか。
いつも一人で塞ぎ込んで、都合の悪い事から目を背けようとして……」
「腹立つ事や怒りたい事があっても、
全部、自分の中で完結させてんだろ?」
(自分の中で……?)
「腹立った時はムカつくって言えばいーんだよ。
そうじゃなきゃ、1つも伝わらない」
「もっと他人と関わろうとしろ!自分の世界に塞ぎ込むな!お前の周りにいる、お前を大事にしてくれるヤツらと、ちゃんと向き合え!」
「1人で何も言えずに塞ぎ込んでる
お前を見てると、本当に、腹が立つんだよ!!」
〜〜〜〜
「だから……その……。もう少し、オレにも、話せ。ちゃんと、思ってる事を」
「言葉にしてもらわねーと、お前がどうして欲しいのか、全然わかんねーからな」
これを凛ちゃんに真正面から伝えてくれる謡がだいすきすぎる。
最初の頃から、謡が凛ちゃんの言動にイライラしてたのは、凛ちゃんが自分の言うことを全く聞かないからとかではなく、悪口を言われても何も言い返さなかったり、思ってること何も言わないからってところに、口は悪くても面倒見がいいという一面が伝わってくる。
狭霧は凛ちゃんの話を聞いてくれていたけど、自分の言葉なんて誰にも届かないと思ってた凛ちゃんの思っていること、したい事、それらの言葉を引っ張り出してくれたのは謡なんだよなぁ。
この出来事がなければ、人やあやかしと関わることどころか、ご飯もまともに食べられず衰弱し続けただろうって思うと、凛ちゃんにとって謡がヒーローだなって思う。
狭霧との一悶着が終わって、謡におぶわれての帰り道のシーンも好き。
凛ちゃんに迷惑をかけたって言われて、すぐに迷惑じゃないって謡は答えてくれるし、凛ちゃんから亡くなったお母さんの話をちゃんと聞いてくれるし、お母さんが亡くなって泣けてなかった凛ちゃんを「オレには見えてねーから、好きなだけ泣けよ!」って気が済むまで泣かせてくれて、やっぱり凛ちゃんにとって謡ってヒーローすぎるよ。
謡からの言葉を経て、他人と関わろうとしたり、自分の気持ちを言葉にし始めて、
文化祭であやかし含め皆で何か一つのことを作り上げて、
紅葉狩りでみんなのためにお弁当を作ったり、
あやかしのケイとの出会いで、恋という感情を意識し始めて、
凛ちゃんの心が成長していく丁寧な共通だなぁって思う。
凛ちゃんの心の変化とともに、凛ちゃんの警戒心が高くて硬かった声色が和らいでいくの、本当に好き。ヒロインにボイスがついてるからこそだよね。
恋をしたユメがもうこの世に居なくて、生きる意味が無くなったって言うケイに対しての凛ちゃんの言葉
「意味なんてなくても、生きてていいんだと思う」
「生きていたら、楽しい事や嬉しい事がたくさん見つかるもの。
小さな事でも、大きな事でも」
「そういう一つひとつのかけらが、生きる希望になるんだよ。だから……」
「……ケイ、生きよう」
いつ死んでもいいと思ってた凛ちゃんが、ケイを繋ぎ止めるための言葉たちが愛おしい。皆とおいしいごはんを作って、食べて、皆と関わってきて、こういう風に考えが変わったんだなぁって泣いてしまう。
では、ここから謡ルートの感想に入ります!
二年参りでの凛ちゃんの「今年もぽんぽこりんのみんなや、学校のみんなと、楽しく過ごせますように」ってお願いに対して、「そんな願いでいいならオレが叶えてやるよ。お前の願いを叶えるために、これからもそばにいてやる」って言ってくれるところ好き。謡が真っ直ぐに伝えてくれるからこそ、凛ちゃんも謡には思ったことを伝えやすいんだと思う。
新学期になって、謡に好意を寄せる女の子が現れてモヤモヤしちゃう凛ちゃん。
「謡のことなんか全然知らないくせに、
謡のこと、全部分かってるみたいな顔で好きっていう矢守さんにもモヤモヤする……」
「私の方が謡のことを知ってるのに、いっぱい知ってるのに……
勝手なこと言わないでって思っちゃうの」
「でも、本当は……矢守さんが
謡を好きになる気持ちはわかってる。
だって……謡は優しいから」
「謡は人が嫌いって言うけど、本当は人が好きで、
周りの人たちをきちんと大事にできる。
そういう力を、ちゃんと持ってる」
「だから、矢守さんみたいに
謡のことを好きになる人がいるのはおかしい事じゃないと思う」
「わかってるのに、でも……何かイヤなの。
謡が取られるみたいで、イヤなの」
そして、そんな事が全然分かってない謡とすれ違っちゃった時に、ケイに相談した内容。謡のことが大好きな気持ちも、嫉妬心も独占欲も、そんなことを考えちゃう自分への嫌悪も全部混じって恋をした年相応の女の子ですき。
そう思うくらいに凛ちゃんにとって謡は本当に大きな存在だって、共通から伝わってきてるから。
他者を遠ざけ、心を動かさなかった女の子が、こんなにも感情を抱えられるほどになったんだなぁって子を見守る親のような気持ちにもなってしまった。
謡と仲直りするために話をしたいけど、上手く話せる自信が無い凛ちゃんに対して「どれだけ時間がかかっても、お前が話してくれるならオレは聞く。受け止めてやるよ」って伝えてくれるの、謡の言動は一貫してて好き。ずっと凛ちゃんを気にかけて、凛ちゃんの話はいつも聞いてくれる。謡に言われた『思っている事を正直に話せ』って言葉が、凛ちゃんの中にずっとあるのも好きなんだよね。
「学校のやつらとお前は違うだろ。
オレはお前のこと、……それなりに気に入ってるんだ」
「お前と過ごす毎日も心地がいいと思ってる。
オレだって……お前から離れたくない」
「だから、オレが自分から進んで
お前から離れる事は、まずあり得ねー」
これが……告白じゃないなんて…っ!!!凛ちゃんの事は特別って言ってるんだよ!好きな人にそんな事言われたら、そりゃ嬉しくて、安心して、思わず「好き」って言っちゃうよ!
仲直り出来て、謡からの言葉を受けて思わずポロっと凛ちゃんが「好き」っていた事からお互い意識しまくって、上手く会話が出なくなってるのも焦れったかった…!でも学生ならではの初さでとても可愛い。
神様から人間とあやかしの寿命の差についての話をされた後に、吟さんと真冬さんのお話を聞けるんだけど、この吟さんが優しくって愛しくてたまらないんだ…。
「吟さんはこわくなかったんですか?
そ、その……おいていかれる方だから……」
「こわかったよ。すごくこわかった。
愛おしいと思えば思う程、どんどんこわくなっていった。
でも、それじゃダメだと思ったんだよ」
「だから、考え方を変えたんだ」
「命の時間が違うから、いつかは別れの時が来る。
だったら、その限られた時間の中で、たくさんの思い出を作ろうって」
「いつか失ってしまった時に、その思い出があればきっと、生きていけるって、そう思ったんだ」
〜〜〜
「寂しくないんですか……?」
「寂しいよ。すごく、寂しい。
今でも会いたいって思う。
でも、彼女はここにいる……」
吟さんは自分の胸にそっと手を当てた。
「だから、寂しくなったら、思い出すんだ。彼女との思い出を。
その思い出が僕を強くしてくれる」
吟さん…!!!吟さんと真夏さんの物語を丁寧に追いたいです。切実に。
共通で追い払った鬼が逆恨みで、謡が襲われてしまい、謡を助けるために囮になろうとする詠と凛ちゃんの会話
「俺がどうなったっていいだろう。
お前が好きなのは、謡の方なんだから」
「詠のバカ。どうでもいいなんて……
そんなことあるわけないじゃない!」
「詠は私の大切な友達で、大事な家族だよ。
詠のことをどうでもいいなんて、考えた事ない」
「詠に何かたったら、私……」
「……だから、嫌いなんだよ。ニンゲンは。
自分勝手で、我儘で欲張りで、怒ったり泣いたりわめいたりうるさくて……」
「でも……どうしてだろうな。
嫌いなはずなのに、最後の最後で憎めないんだ」
ニンゲンの事を嫌いでいたいから、ニンゲンと関わりたくなくて、口だけでも嫌いだって言い続けたいんだろうなって思って泣けてしまう。詠…。
••┈┈ベストエンド┈┈••
鬼との戦い後、1週間ぶりに目が覚めた謡と凛ちゃんの気持ちを伝え合うシーンが何度見ても最高です。
「……オレこそ、
お前と同じように年を重ねていけないけど……お前のこと大事にし続けたい」
「この想いは、ニンゲンのお前を不幸にさせるだけだって……
この気持ちはちゃんと捨てなきゃって、何度も思った。
……でも、出来なかった」
〜〜〜〜
「お前、この一週間でどんだけ泣いたんだよ」
「……たくさん、よ。たくさん泣いた。
全部……謡のせいなんだから」
〜〜〜〜
「……お前に流させちまった涙の分の責任は、しっかり取る。
これからお前のこと、すっげー幸せにしてやる」
(……謡……)
「うん……。約束ね」
「おう、約束」
「……オレを選ばせた事、絶対後悔させねーから」
「うん……」
「……へへ……。なんか、すげー幸せ……。
ずっと、こうしてたいぐらいだ……」
かっこよすぎる。
この後、2人ともお腹が鳴って、ご飯食べよっかでエンディングに入るのが好き。最後までおいしいごはんを大切にしてくれてる作品。謡って本当に、人間のこともあやかしのことも、どっちも見捨てられない、大切にできる優しい狛犬さんなんだよね…。
謡たちがニンゲンのことをいくら思っても、時代の移り変わりで神社を忘れ去られたり、遊びで石を投げてくるニンゲンもいたりする。それでもニンゲンを見捨てない謡って、普段のおバカな感じとは裏腹にすっごく大人だと思う。
••┈┈悲恋エンド┈┈••
「こんなことになるなら、
アイツと一緒に……メシ、食いたかったな」
「ここんとこ、一緒に食ってなかったもんな」
「……しょーがねぇか。
凛、いつか一緒に……メシ、食おうぜ」
「いつか……な」
「……なぁ、凛。
オレ、生まれ変わったらニンゲンになりてぇな。」
「そうすりゃ……きっと今よりは悩みが減るよな?」
「お前と同じ時間を歩むことが、出来るよな。」
「……最期にお前の笑顔が見たかった。
なんて、贅沢だよな……。」
「……なぁ、幸せになってくれ。
もう、この村の何もかもを忘れて……。」
「どこかで……幸せに……。」
ニンゲンの事も、あやかしの事もいっぱい悩んでて、それでもそんな事を微塵も感じさせないように振舞ってる上に、ずっと凛ちゃんの事を気にかけてくれてたの優しすぎる…!
「……結局ニンゲンのせいで、謡は命を落とした」
「やっぱり俺は、ニンゲンなんか嫌いだ。ニンゲンなんかと関わったって、ロクな事にならない」
「俺はもう、ニンゲンなんか、二度と信じない……」
謡が鬼と相打ちになり、凛ちゃんも行方不明になった後の詠の言葉。
謡と凛ちゃんが惹かれ合うところを傍で見てきて、少しはニンゲンを、凛ちゃんを、信じてもいいと思い始めていたのに、
謡は命を落とすし凛ちゃんは行方不明になってしまって、完全にニンゲンを信じること、ニンゲンと関わることを辞めてしまう詠が悲しい。
花 蘇芳

「さて、年越しそばを食べながらだけど……。
今年の1年は、みんなにとって
どんな年だったかな?」
「そうだな。なーんの代わり映えもしない、
ふっつ〜〜の1年だったかな!」
「嘘つけ。
朱音がここに来たことが、嬉しかったくせに」
「なっ……!
う、嬉しくなんて、これっぽっちも思ってねぇよ!」
「……それはそれでショックなんだけど……」
「ちっ、違……!そうじゃねぇって!
だぁっ、詠!!」
「フン」
か、可愛すぎる……!!やっぱり人間編の共通でかなりしっかりと謡との絆を深めているので、謡本人が恋愛とまでは自覚してなくても、ちゃんと凛ちゃんを大切に思っていることが伝わってくるし、狛犬双子のやり取りも可愛くてだいすき。
謡は実際、なんで蘇芳をそんなに気にかけるんだって凛ちゃんに聞いたりするし、細かく凛ちゃんの表情を見てくれているし、その上でいつも気にかけて背中を押してくれていて。本当に…自覚してないだけだろうな……。
蘇芳ルートの感想に戻ります。
雪の中、傘もささずに帰ったら風邪をひいてしまう、もっとひどい病気になることもあるって伝える凛ちゃんに「……病気になったら、死ぬ事もあるのか?」と聞いて、わざわざ凛ちゃんのために傘を持ってきてくれる蘇芳の優しさ…。
灰色の空からは、いまだにハラハラと雪が舞い落ちていた。
「おい、ボーッとするな。歩け」
「少し見てただけよ」
「おれは寒いんだ」
「でも、こんな綺麗なんだから少しくらい見てても……」
「おい、あまり手を出すな」
「少しだけ……ダメ?」
「病気になるぞ」
凛ちゃんが大袈裟に伝えたとはいえ、こんなにも過保護になっちゃうくらいに凛ちゃんが大切になってるんだよねぇ。
(……もう一度、蘇芳に会いたい)
(会って、もう一度、ちゃんと話がしたい。
あなたの本当の気持ちが知りたい)
(でも……本当のことを知るのが、怖い)
(また、あの目と向き合う事が……怖い)
(蘇芳のこと、信じたい。
でも、もしも、蘇芳が本当に、先輩を襲った張本人なのだとしたら……)
(その時、私は……
それでも蘇芳の「友達」として、事実を受け止めきれるの?)
(……分からない)
(我ながら、なんて友達甲斐のないやつなんだろう)
(私って……本当に、最低……)
読書を通じて仲良くなった先輩が、猫のあやかしに襲われて、蘇芳を信じたいのに信じきれない、この凛ちゃんの感情。状況が状況だけに仕方ない部分もあるし、それこそ友達だから、好きな人だから、恋人だからって100%信用しきる事が正しい訳でもないのに、今まで人との付き合いをしてこなかった故の潔癖な部分なのかな〜って感じた。
そんな凛ちゃんが謡に逃げんなよって言われて、蘇芳と向き合って伝えた言葉が好きすぎる。
「私はまだ蘇芳のこと、全然しらない。
一緒にいる時間も短いし、その上私は人間で、あなたはあやかしだから……」
「価値観や物事の見方が、全然違うんだと思う。
私は蘇芳について知っていることは、
本当にあなたの一部でしかない……」
「でも、私は私の知ってる範囲のあなたのことを、大切に思ってる」
凛ちゃんが蘇芳を信じきれなくても、それでも蘇芳に優しいところがあって、あまえんぼで寂しんぼな一面もあって、そういう凛ちゃんが知ってる蘇芳を大切に思っていることは事実で、全てを一気に知って、理解していかなくても良いんだよね。凛ちゃんのこの言葉、本当に素敵。
蘇芳ルートは本当にずっと、人間とあやかしは生き方や考え方が全然違う、理解し合えないって話をしていて、ここから凛ちゃんが蘇芳の事を知るために、山での蘇芳の暮らしを教えてもらう流れも良い。
凛ちゃんの歩み寄りを感じて、生き生きと狩りの仕方や魚の取り方を教えてくれる蘇芳もかわいい。
猫又のあやかしにオヤジが住んでいた家をぐちゃぐちゃにされて、二人で片付けるシーン。大晦日の大掃除で、凛ちゃんが教えてくれたことを覚えていたんだなって思うし、ありきたりかもしれないけどオヤジが亡くなってから、そのままにしてきた色々なものを片付けることで、蘇芳も新たに未来を思えるのかなって思うとグッとくる。
昔、オヤジが話していた【恋】を理解した蘇芳が凛ちゃんと生きていくために、凛ちゃんがそうしてくれたように、自分も人間の暮らしを理解したいと思うように変わるの本当によすぎる。
蘇芳ってかなり執着するタイプなんだけど、凛ちゃんは世界が広がり始めたばかりで、恋とは違うベクトルで大切なものがたくさん出来ていて、だからといって蘇芳を蔑ろにしている訳ではなくて、精一杯傍にいる、蘇芳が大切だと言葉で伝え続けてくれているおかげで、ほの暗さを感じないのも個人的にはいい塩梅だなって思う。
••┈┈グッドエンド┈┈••
実はグッドエンドとてもお気に入り。蘇芳が人間の暮らし方を覚えたくて、吟さんの家の家事を手伝ってくれている場面から。
エンド前に蘇芳が思っていた通り、凛ちゃんとの未来を考えて人間のことを理解しようとしてくれている所を見られたのが良すぎる。
「春になったら、一緒にお花見をしようね。
疲れたらそのまま、暖かい日差しを浴びながらお昼寝なんて、どうかな?」
「小川に春の草花を探しに行ったり、
花の冠とかつくったりするのも面白いかもね。
それからええっと……」
「忙しいな」
「忙しいわよ。春が終わったら、次は夏。
一緒にかき氷を食べたり、夏祭りに行ったりしよう?」
「秋になったら、去年みたいに紅葉狩りに行こうね。
また冬が来たら、雪で遊ぼう」
「蘇芳としたい事、たくさんあるの。
何度季節がめぐっても、全然足りないぐらいに」
「……そうだな。一つひとつ、教えてくれ」
「お前がどんな事をしたら楽しいとおもうのか、
どんな事に興味を持つのか……
全部、くまなく知りたい」
凛ちゃんが言っている、こういう季節を感じながら大切な人と一緒に過ごしていきたいって私の好みのやつです。何気ない日々の積み重ねというものが大好き。
いつ死んでもいいと思っていた凛ちゃんが、未来をこんなにも楽しみにしていて、本当に嬉しくなってしまう。
元々ひとりぼっちだった、さみしんぼ2人に幸あれ!!
最後に、 蘇芳は本当に「んにゃ」とかの猫っぽい言葉が本当に可愛い。キャスティングが素晴らしい。
伊吹 萩之介

なんだかこのルートの詠って、自分のルートとも他のルートとも違う優しさが滲み出てるんだよね。バイトをしてる凛ちゃんを気遣う場面が多々あるし、他ルートよりも少し声柔らかくて…なんというか、妹みたいに思ってる節、あるのかもな…って思った。さすがに詠ルートの方が確実に声は優しいんだけど。
巫女のバイト終わりの、「案外頑張ったな」とか良い。
萩之介って言葉で伝えることを疎かにしないところが本当に良いなって思う。これ、あやかしごはんの攻略対象の中にでは唯一まであると思うので。
例えば巫女のバイトが終わったのに、神社が忙しいって聞いて、手伝うために戻ってきてくれた凛ちゃんに対してお礼を言うシーン。
「今日は手伝いに来てくれて、本当にありがとう」
「私は、私に出来る事をしただけだから」
「それができる人は少ないよ。
だから俺達にとって、凛は救世主だよ。本当に助かった」
「救世主って、大げさ」
「凛には大げさに言うくらいが、ちょうどいいんだよ」
「だって凛の自己評価は、かなり低いからさ。
もっと、そんな事はないんだよって教えてあげないと」
本当にこれに尽きると思っていて。人間編の凛ちゃんは誰かの為に行動することの初心者なのもあって、自己評価が低いし、そのせいで人からの感謝の気持ちにも謙遜してしまう人。だからって大げさにでも、真正面から言葉で凛ちゃんに伝えてくれる人はそうそういる訳じゃないので、萩之介って本当にかけがえがない存在だなぁって思う。
凛ちゃんの気持ちを早とちりして、萩之介とくっつけようと画策するわんにゃんトリオ(謡・詠・蘇芳)が可愛い。ニッコリしてしまう。
トリオの画策でデートすることになり、狭霧によっておめかしした凛ちゃん。
そんな凛ちゃんを見て、今まで女の子だって意識してなかったって発言を萩之介がしてたんだけど、多分人付き合いが苦手な凛ちゃんのことを妹のように思ってたのかな。誰に対しても明るく分け隔てなく接することが出来る萩之介だからこそ、ここで初めて凛ちゃんにときめいて意識し始めるってきっかけがあるのも分かりやすくて良いなぁと思う。
ちなみにデート帰りの凛ちゃんを、ニヤニヤしながら迎える狛犬双子も可愛い。
「俺たちは今日のデートがどうだったのか、報告を待っていた」なんて詠が楽しそうに言ってて、本当に萩之介ルートの詠は凛ちゃんの面倒を見ている感がある。
産まれてくるはずだったのに、母親と一緒に亡くなってしまったと思っていた妹と思われる女の子が生きているけど、向き合うことを怖がっている萩之介への凛ちゃんの言葉
「人と話すのが苦手で1人でこもっていた私に、
萩之介は何度も話しかけてくれた」
「最初の頃は鬱陶しかったけど、今ではあなたの声が聞こえない日の方が物足りなく感じるの」
「萩之介には、人を振り向かせる力があるよ。今の私がその証拠。自分の力を信じて」
「もし自信がなくなったら、私が何度でもあなたを支える。あなたの助けになる」
「……だから、頑張ってみようよ」
「……最初の頃は鬱陶しかったんだ。ショックだな」
最初の頃は鬱陶しかったって思ってたのに、今ではこんなにも誰かのために動いて、支えようとしている凛ちゃんが好き。
••┈┈ベストエンド┈┈••
「桜の件で、優しいあやかしがたくさんいるんだって事を知った。
そして……」
「あやかし相手に、凛が怖い目にあってきたことも」
「俺は、あやかしのことを凛から教えてもらいたい」
「優しいあやかしに出会った時は一緒に喜びたいし、あやかしに怖い目にあわされた時は、凛が怖くなくなるまで側にいたい」
「謡や詠とは違う、俺にしか出来ない方法で、君を守っていきたいんだ」
って萩之介の言葉。この作品で唯一の同年代の人間の男の子で、あやかしとは違うところが出ていて好き。
萩之介と凛ちゃんが結ばれる場面を皆に覗かれているのも、それに対して萩之介が照れもせずケロッとしているのも、凛ちゃんが恥ずかしがって皆に「ばかばか」言ってるのも、全て幸せ空間で最高でした。
••┈┈バッドエンド┈┈••
いつまで経っても目覚めない萩之介。
元気な萩之介と過ごす夢を見て目覚めた凛ちゃんに対して、吟さんが「……この夢は、君にとって辛い夢だった?」と尋ねていたんだけど、寝ながら見た夢の話ではなくて、バッドエンドとなってしまった今回のループを指して“この夢”って言ってるんだよね。
「……次の夢は、君にとって、心からの幸せを与えてくれるものになるといいね」
って言葉も真相を知ってると意味が変わってくるね。
犬嶌 詠

謡に続き、詠に関してもあやかし編の共通からの詠ルートが心情の変化的にいちばん美しいと思っているので、あやかし編の共通も合わせて細かく感想を残します。
並神の鈴を持たされることにうんざりしているのに、凛ちゃんの悲鳴を聞くと2階からすぐに飛び降りてくれるところ。うんざりした態度をとりつつも目の前の事を放っておけないし、反射で助けちゃうんだよね。
この時、凛ちゃんは悲鳴はあげたけど、命に危険が迫ったわけではないから、鈴自体は鳴ってない。本当に嫌なら見て見ぬふりする選択肢だってあったのに。それでも2階から飛び降りて凛ちゃんを自分の後ろに庇ってくれるなんて、好きに決まってる。
クマじぃのおかげで一輪の花からあやかしとなった百。
クマじぃが亡くなって、ご飯も食べられず憔悴していく百を助けるために、吟さんや凛ちゃんたちがクマじぃがよく作っていた料理を再現しようとする。
「好きでもいなくなったら、意味がないだろ」
「好きだから会いたいのっ!」
「好きでも、もういないんだ!会えるわけないだろ」
百ちゃんにこう言った詠が、実は他のあやかしとかに聞き込みしてくれたおかげで、ヒントを得てクマじぃの味を再現した筑前煮が出来上がるんだけど、ここでもやっぱり詠って周りを無視出来ないんだなぁって思った。
ニンゲンと関わって大切に思ったとしても、自分よりも先に死ぬし、寿命よりも先に病気や怪我でも簡単に死んでしまう。会えなくて辛い思いをするくらいなら、その気持ちを捨てろって詠は思ってるんだよね。自分の心を守るための行動って、とても人間らしいな、って思ってしまった。
あと聞き込みしてくれた詠にありがとうって言いながら抱きつく凛ちゃんが可愛かったし、凛ちゃんに抱きつかれて「なんなんだよ……。俺もなんで赤くなってるんだよ……」ってボヤく詠も可愛かったです。
そしてそして氷雨さん朔さんの物語。
氷雨さんは雪女のあやかしで、自分は人間だから、ずっと一緒にいることができないからと、氷雨さんを遠ざけた朔さんが、氷雨さんは朔さんと一緒にいられないなら消えようとしてることを知った時のこと。
「たかが、一度きりの恋じゃないか。
また、新しい恋を見つければいい。それだけのことなのに……」
「……たかが恋じゃなかったんですよ」
「朔さんと一緒にいられないのなら、消えるしかないなんて……
そんなの命がけの恋じゃないですか!」
「氷雨さんにとって、これが最初で最後の恋だったんです。新しい恋なんて、いらない」
「……欲しいのは、朔さんとの約束だけ。
人間とかあやかしとか、そんなの関係ない」
「……好きだって気持ちが同じなら、一緒にいたいって思うのなら、
他が違ったっていいじゃないですか!」
凛ちゃんからの言葉をきっかけに、やっと想いを確かめ合えて、これからも一緒に生きることを決めて、婚約パーティ!って日に朔さんが雪崩に巻き込まれちゃうなんてさぁ…悲しすぎる。
人間編の共通は人間やあやかしとの関わりを経て、凛ちゃんの心に変化を及ぼすものだったけど、あやかし編の共通はあやかしと人間の関わりを見て、詠の心に変化を及ぼすものだと思ってる。
詠ルートに入る頃には、詠の凛ちゃんへの声が少し柔らかくなってるところも、心境の変化が現れていて心がギュッとなる。
あまり関係ないけど、 詠はツンケンしているのに、時々「〜しなよ。」「〜〜していたの?」「〜なの」とか、口調がとても可愛い。
夕方に2人並んで歩いてる場面で
2人並んだ影が、道に長く伸びていた。
振り返った時に、2人の影がなんとなく仲が良さそうに見えて、嬉しくなった。
って凛ちゃんが感じる場面があって、ただふたりで帰路についているだけなのに、そんな日常の何気ない場面の描き方が丁寧だし素敵。
「どうせいつかいなくなるなら……
最初からいない方がいいって、思わないのか?」
「そうかもしれないね。でも先のことなんて分からないじゃない」
「分からない事に怯えて今を楽しめないより、
私は今を思いっきり楽しみたい。それで、
何かあった時にそれを思い出せるようにしておきたい」
「暗い気持ちになったり、泣きそうになった時、私にも、こんな楽しい時間があった。
だから不幸じゃないよって……そう思いたい」
「そうしたらまた、頑張れるから……。
何度でも、立ち上がれると思うから」
「だから、今が楽しいし、なかった方がよかったなんてこれっぽっちも思わない。
私は心からそう思えるよ」
「正直、お前の言ってる事、全部は分かんないけどさ。
悪くない考え方だとは思うよ」
「お前は……ただ騒がしいだけのニンゲンとは違うんだな」
「お前、思ってたより強いな」
この2人って、本当に根っから考え方が違っているから、すれ違ったりすることもある。その度に言葉にして伝えて、日々の積み重ねで仲を深めていき、ニンゲンは嫌いだって言い続ける詠が少しずつ心に変化があって、この会話で『凛ちゃんは他のニンゲンと違う』って明確になる場面があるの最高すぎる。頑なにニンゲンを嫌いとい続ける詠の認識がハッキリと変わらない限り、恋愛にはならないと思うので、大切なシーンだと思う。
この後、凛ちゃんの思い付きで初日の出を見に行くんだけど、夜中にこっそり家を抜け出して、初日の出を見て、みんなにバレないように家に帰ってくるという、秘密の共有も良かった!凛ちゃんに振り回される事を、詠自身が悪く思ってない感じが垣間見られるのも好き。
凛ちゃんを一方的に気に入り、嫁にしようとする天狗の紅蓮が現れ、凛ちゃんを無理やり天狗の里に攫った時に、凛ちゃんは無理やり逃げ出して怪我をする。
「馬鹿……!死んだかと思っただろ!?
心配させるな……っ」
胸が締め付けられる。
私は手を伸ばし、そっと詠の背中を抱きしめ返した。
「ごめん、ごめんね。
助けに来てくれてありがとう……」
「……うるさい。
お前なんか、もう知るもんか……」
言葉とは裏腹に、詠の腕に力がこもる。
凛ちゃんの事を、他のニンゲンとは違うし大切に思っていたけど、自分の元から居なくなるかもしれないとなって、詠は自分が凛ちゃんに抱く恋心に気付いたのかな〜と思うと、涙が出てくる。怒りながら心配してるのも、詠がいっぱいいっぱいになってるのが伝わってくるので。
さらに紅蓮に対して、凛ちゃんが死にかけた事も怒鳴ってくれるんだけど、この時に凛ちゃんが紅蓮のことでとても悩んでいることも含めていて、凛ちゃんのことをよく見ていてくれてるんだなって泣いた。
散々拒否しても諦めない紅蓮が、凛ちゃんを手に入れる為に、村の女性を7人も攫った事を知り、女性の解放と皆の安全を約束に紅蓮の元に行くことに決めた凛ちゃん。
皆が寝静まった後、みんなに何も告げずに去ろうとした事に詠が気付いて、追いかけてくれる。
これって詠ルートによくあった、凛ちゃんが眠れずに一人でお茶を飲んでいると、詠が必ず部屋から出てきて二人で話していた場面と繋がるんだよね。
「物音がしたから」って詠はいつも言ってたけど、足音や生活音だったりで、凛ちゃんだって気付いた上で降りてきてるんだと思う。
この日も同じように、凛ちゃんが部屋を出る気配や音がして、いつもと同じようにリビングに行ったのに凛ちゃんの姿はなくて、部屋にも姿がなくて、そしたら凛ちゃんの書き置きを見つけて、かなり焦ったんだろうなって。たまにあった、夜の二人の時間がここで効くのも良い。描かれていなくても察することが出来る。
••┈┈ベストエンド┈┈••
「お前が居なくなる方が嫌に決まってるだろ!
言わなきゃわかんないのかよ……っ」
「俺は……お前が大切なんだよ!!」
勝手なことして、勝手なことを言って、勝手に自分を置いていく凛ちゃんにキレながら、自分の気持ちを伝えるのが好きすぎて…!!ここら辺の詠は凛ちゃんへの苛立ちや、凛ちゃんが居なくなるかもしれない不安とかで感情が制御できてない様子で、普段の詠との差を感じられる。
この2人のやり取りを見て、どう足掻いても凛ちゃんは自分に惚れないと悟って諦めるんだけど、このあと詠が凛ちゃんの頬を打って怒るのも好き。主人公が危険なことをした時や、冷静さを欠いている時に、しっかり怒ったりできる人っていいなぁって思う。
「……俺、ニンゲンになりたい。
あやかしなんかじゃなくて、ニンゲンになりたい」
「お前と一緒に生きて、
一緒に年をとって死にたい」
「どっちが先に死ぬかは分からないけど、
お前が先ならちゃんと看取ってやる……。
俺が先なら、お前に看取られたい」
「その瞬間の為に生きていきたいんだ。
だらだら流れる時の中を生きていくんじゃなくって……」
静かに涙を流す詠の瞳は、
悲しくて、寂しくて、とても綺麗。
みつめていると、胸が張り裂けそうになる。
「……同じじゃなくたっていいよ。
私たちは違っててもいい」
「例え同じ時間を生きられなくても、
私と詠の重なった時間を
一緒に生きられれば……それで良い」
「私が死ぬまで、一緒にいてください。
おばあちゃんになるまで、ずっと……」
「一緒にいてやるから……長生きしろよ」
「……うん。長生きします」
「お前に出会えて……良かった」
〜〜〜〜
私たちは違う時の中を生きている。
永遠に一緒にはいられらない。
……でも、限りある生の全ての瞬間を
私は詠と一緒に過ごしたい。
一緒に笑って、一緒に泣いて、
一緒に生きていきたい。
いつか私がいなくなった時、
詠は悲しむだろう。
それでも、共に過ごした記憶は残るはず。
そう信じて……
私たちはこの時から、
共に生きることを選んだ……。
ここ何度プレイしても大泣きしてしまう。だいすきなシーン。
ニンゲンを「短い時間しか生きられないのに、せこせこ生きているのが見苦しい」と言っていた詠が、あやかしじゃなくてニンゲンになって、凛ちゃんと生きたいと願うの本当に泣いてしまう。
共通部分の感想でも書いたように、詠って根本的にはニンゲンの事を嫌ってはいなくて、ただ同じ時をすごしても、どうせ自分を置いて先に居なくなる。それは辛いことだから。自分が辛い思いをしないよう、心を守るために嫌っていたとはいえ、そんなものを捨てて凛ちゃんと同じ時を過ごしたいという想いを、言葉にできるまで変わった事に、凛ちゃんに惹かれ大切に思っていることに胸が締め付けられる。
対して凛ちゃんの考えは、共通で朔さんに対して2人の気持ちが一緒なら、他が違ってもいいじゃないですかって言った時から、変わらず一貫してるんだよね。詠が凛ちゃんに惹かれたのは、こういう考え方の違いがあったからこそだと思うから、詠の言葉を肯定するだけでなくて、違っててもいいと伝える凛ちゃんがとても良い。
••┈┈悲恋エンド┈┈••
詠を庇おうと飛び出した凛ちゃんを、さらに庇う為に詠が致命傷を受けたエンド。
詠は薄らと目を開けて、私を見る。
「……馬鹿……危ない事するなって……あれほど言ったのに……」
「あのさ……雪女の事、覚えてるか?」
「え……?」
それは、悲しくも優しい恋の果てに雪となって消えたあやかし、氷雨さんだ。
覚えている。でも今、どうしてそんな事を言うのか。
「俺、あの時はバカだと思ってた……。
自分の命、捨ててまで……」
「でも……今なら、分かる気がする……」
詠は、微かに笑った。
「……お前が生きてるなら、それでいい……」
「今なら、そう思えるんだ……不思議だな」
正直、詠は悲恋エンドも好き。初めてあやかしごはんをプレイした頃は、ハッピーエンドを最後に見て幸せな気持ちで終えれるように、先に悲恋エンドを見ていたので、詠もこの悲恋エンドを先に浴びていてボロ泣したことを憶えてる。
詠に生きていて欲しくて、勝手に詠を置いていこうとした凛ちゃんが、詠を永遠に失ってしまうの悲しすぎるけど、ここで氷雨さんの気持ちを理解する詠もシナリオとして綺麗な感じで好きなんだよなぁ…。推しカプには幸せになって欲しいですけどね。
この後、自害しようとする凛ちゃんがスチルと共に詠との日々を思い出すのも良い演出。
詠ルートの途中での事になるけど、謡と凛ちゃんがふざけ合ってたら、嫉妬しちゃう詠に「ったく……何へそ曲げてんだよ、ガキ」って声をかける姿がとっても“お兄ちゃん”しててニッコリしてしまう。
ここ、謡が凛ちゃんの頬をつねったりしてて、それって詠と凛ちゃんが最初の頃からよくやってることだったから、余計に妬いちゃったのかなって思うと、本当に詠が可愛いね。
詠と凛ちゃんが一緒にお昼寝してる時の「あーあ……気持ちよさそうな顔してんな。詠のこんな顔、久々に見るぜ」って呟いてたり、
あと、かまくら作ろとした時に、凛ちゃんとの会話で昔のことに触れられていじけて部屋に戻った時も、凛ちゃんに「詠のヤツ、自分からは絶対に意地張って出てこないから呼びに行ってやってくれ」って言ってて、詠ルートはちょこちょこ“お兄ちゃん”な謡が見られるのも良いところ。
あやかし編の凛ちゃん相手だと、謡がもつ世話焼きでお兄ちゃんな一面を出す必要がなくて、お互いにからかいあったりして、仲良くはあるけど恋愛にはならないし、
人間編の凛ちゃんの時に、仮に並神の鈴を詠が渡されていたとしても、凛ちゃんも詠も必要以上にお互いに関わろうとしないので恋愛にはならないし、
ちゃんと人間編の凛ちゃんと謡、あやかし編の凛ちゃんと詠が結ばれることへの納得が深いんだよね。幼少期の選択により後々の性格に差が出るって言うのも当たり前のことだと思うし、性格が違うゆえの結ばれる相手の違いも理解できる。こういう所も本当に良いゲームだなって、謡ルートと詠ルートを終えると特に思う。
芹ケ野 真夏

このルートで、真冬さんが吟さんにアタックしたというお話が聞けるんだけど、謡ルートでの吟さんの言葉と共に考えると、無性に泣ける。
吟さんだって、人間が先に死ぬことを分かっていて真冬さんのアプローチを流していたんだろうなとか、それでも最終的には謡ルートでの考えに変わって真冬さんと生きる道を選んだんだろうなって考えちゃって胸が締め付けられる。
真夏さんルートの話に戻ります。
「本命チョコ?」
単刀直入に聞かれ、ドクン、と心臓が跳ねる。
(本命だけど……そんな事、恥ずかしくて言えない)
「ぎ、ぎ、義理です」
「…………」
すると真夏さんは一瞬黙り込んだ後、安心したように微笑みながら一一。
「よかった。それなら受け取れる」
ちゃんと訳あっての反応とはいえ、酷すぎない…??膝枕してって言ってきたり、色々と凛ちゃんに気を持たせるようなことしといて、本命ならバレンタインにチョコを受け取れないって酷い!!
つーくん・謡・詠がバレンタインチョコを楽しみにしてるの可愛すぎる。つーくんの人生初めてのバレンタインをあげられるなんて最高だと思います。
「みんなでお手てぱっちんして、ごはん食べてるところ……」
「はやく、おねえちゃんが元気になりますように……」
「みんなでおいしいごはんたべられますように」
凛ちゃんが真夏さんに気持ちを伝えた後、獏のせいで眠りについてしまった時に、凛ちゃんのためにお絵描きしてるつーくん可愛すぎる……一生大切にしたい。
凛姫を失う理由となったのは呪いをかけた人で、誰なのかは分からなくても原因の人を怨む気持ちを持ってもいいのに、そういう負の感情を全て自分に向けて、自分を呪いながら自死してしまったせいで獏となった藤原真夏。
藤原真夏も今の真夏さんも、良くも悪くも自分の中の感情を他人に向けるのがすごく下手くそなんだなぁって思った。負の感情なんて誰かのせいにしてしまうのが一番楽なのに、自分の中に溜め込んで溜め込んで、挙句全てを自分の責任にしてしまうなんて、優しいと思う反面そりゃ生きにくいだろうなって思う。
最終的には獏となってしまった藤原真夏を受け入れることでハッピーエンドを迎えるっていうのは、綺麗な流れだったな。
••┈┈グッドエンド┈┈••
「好きって気持ちは、なんなんだろうね?」
「ん?唐突だねぇ。好き……かぁ。
う〜ん……そうだなぁ……」
「手に入っても好きなものが、
本当に好きなもの……じゃないかなぁ?」
「手に入っても好きなもの……」
「世の中には、手に入れたらそれで満足して
興味を失くす人も、いるでしょ?」
「……そうなの?」
「うん。でもね、
それはただの所有欲だと思うんだ」
「…………所有欲」
「俺は、それは本当に好きだとは思わない」
「手に入ってもずっと好きだと思えるのが、
いや、もっともっと愛しさが募っていくのが、
本当に好きな人であり、好きなものであり」
「好きっていう感情なんじゃないのかなあ」
真夏さんが言うと説得力がすごいので、どうしても残しておきたかった言葉。
千年前からずっとずっと恋焦がれてきて、途中からは幸せになれない・結ばれないと、諦めていた人と、ついに結ばれて、それでも変わらず、むしろ更に好きになっていくんだって思える。
さて、私は『あやかしごはん』という作品を心の底から愛しているけれど、真夏さんルートだけは惜しいな〜って思ってしまう。
千年前の藤原真夏と凛姫の事があって、それに引き摺られ過ぎていて、今の凛ちゃんを好きなのか分からないんだよね。
そもそも凛姫が好きなのでは…?と思ってしまう。でもここら辺でモヤッとした人たちはFDである、あやかしごはん〜おかわりっ!〜までプレイしてください。
木邑 浅葱

吟さんが凛ちゃんの元に訪れて、凛ちゃんが紅葉村に引越してくることを決心した、8月20日に紅葉村は土砂災害により壊滅していた。綴くんを失うことを受け入れられなかった吟さん、そして他の生き残ったあやかし達に妖力と千年前からある桜の木の記憶を使い紅葉村を作り出し、8月20日から3月9日までをループしているって事が、この作品の真相。
狛犬の目が揃っていて、本来の力を発揮し村の隅々まで見守る事が出来る状態であれば、紅葉村を土砂災害から守ることが出来る。だからこそ、幼少期凛ちゃんが吟さんから貰った力を持った石を狛犬の欠けた目の部分にはめ込んで狛犬の力を戻すという方法で村を守る事を浅葱くんに提案される。
••┈┈グッドエンド┈┈••
浅葱くんの提案にのり、時を遡った凛ちゃん。
「僕はね、幸せだったよ。
すごく幸せだった」
徐々に消えていく中、浅葱君は笑顔で言った。
「僕は、たぶん君が好きだったんだと思う」
「君のそばにいるといつも胸がドキドキしてたんだ」
「でも僕は胸がドキドキしたことがなかったから、これがドキドキだって気づかなかった」
「恋、してたのかな……?」
「えっ……?」
「君といると優しい気持ちになれた。ごはんのおいしさも、ささやかな喜びも、全部君が教えてくれた」
「僕はそれだけで十分だった。君がくれた幸せで満たされている。
だから……」
だんだん声が遠くなっていく。
最後の方が聞き取れない
「……なに?何て言ったの?」
視界いっぱいに広がる桜の花びらに、前が見えなくなる。
「今度は凛の番。
幸せになってね」
こんなの…泣いてしまうに決まっている。紅葉村が壊滅してしまったからこそ生まれた浅葱君だから、桜のあやかしなのに春を知らないし、紅葉村の外のことを知らない。
そんな浅葱君が、何度もループする世界で凛ちゃんと出会い見守り、凛ちゃんと過ごす中で芽生えたドキドキや暖かな気持ちで十分だって言うの悲しすぎる。もっともっとたくさんの幸せを感じて欲しいよ。
「恋、してたのかな……?」って言ってる時はきっと、凛ちゃんに教えてもらった恋という感情について思い出していたんだろうなって涙止まらない。
この作品は乙女ゲームだから、凛ちゃんが主人公の物語ではあるんだけど、吟さんという存在も本当に大きくて。
だからこそ公式ホームページのあらすじが吟さんの事を昔ばなし風に書かれたものと、凛ちゃんの事を書かれたもの両方があるんだろうな。
だって吟さんが居なければ、この物語はなかったわけだから。
••┈┈バッドエンド┈┈••
浅葱くんの提案を拒否してしまったエンド。
綴がいない世界が恐ろしいのかと聞かれた吟さんが「大事な人を失った事がない君には分からないだろうね……」と返すの、なかなかにキツイ言葉だと思った。だって浅葱くんは紅葉村が壊滅してから生まれた、村を見守ってきた桜のあやかしだからなんだもん。浅葱君だって紅葉村が大好きで大切なのに。
そして吟さんと凛ちゃんの会話を聞いて全てを知ってしまった謡・読み・綴くん。
そもそも狛犬の目を壊したのは、人々の信仰心が薄れた故の子供のいたずらのせいなのに、それでも土砂災害から紅葉村を守れなかったと自分たちを責める謡と詠に涙が止まらなかった。
詠なんて、あんなことがあって余計に人間なんて嫌いだって言うようになったのに、それでも自分たちのせいだってなるんだよ。優しすぎる。人間たちの……せいなんだよ………。
綴くんは自分が既に死んでしまっている事を知ったあとなのに、「……ボクがいるから、パパは力をなくして死んじゃうの?」って吟さんのことを心配して泣いてて、とっても優しい子すぎる。
グッドエンドでもバッドエンドでも、3月9日までのループについて、凛ちゃんは「何度も何度も繰り返すなんて、神様も残酷すぎる」って言うんだけど、ここは…そうは思わなくて…。
吟さんが望んだこと自体には救いがないんだよ。そこに紅葉村を救う方法を見つけるためと理由をつけてループを許可してくれたわけだし、吟さんは綴くんの成長を望んでいるからこそ、綴くんの誕生日前日でループが終えない方法を探してくれると思ったんじゃないかな。妖力に限りがあるのも、もちろんだけど。
最後はみんなの力を使って、生きている凛ちゃんだけでも、このループから助け出す事になって、1人だけ仲間はずれにしないでって言う凛ちゃんに対して、
「駄目だ!
お前だけでも、オレ達が“ここにいた”ってことを覚えていてくれよ」
「お前が覚えていてくれれば、それでいい……。
本当だったら俺達、出会うこともなかったんだ」
って謡と詠が言うけど、実際は凛ちゃんが紅葉村に来た時点まで戻るので、出会ってすらいなくて。何も覚えてないんだよね。これがまたすごく悲しくて…。
みんなと過ごした時間よ、消えないで!って思いつつ、たくさんループしたからこその、皆との場面(スチル)や、みんなの顔が浮かんでは消えていく演出が悲しくて好きでした。
浅葱くんルートプレイ後に、改めてみんなのベストエンドを見て、おまけシナリオも全て見終えて無事にSwitchでも、この作品をフルコン出来ました!あやかし編と人間編、そして吟さんのおまけシナリオが本当に良くて大好きです。
本当に移植してくれてありがとう。
最後に、PCでしかプレイすることが出来ない【あやかしごはん〜おかわりっ!〜】の移植を心から待ち望んでいます。
※公式より配布されている、SNS用アイコン画像をお借りしました。